加茂水産高と山辺高がコラボ 黒バイ貝の肉まんと春巻き開発
加茂水産高(鶴岡市)海洋技術科航海系3年生8人が実習で取った黒バイ貝を、山辺高(山辺町)食物部の1、2年生27人が商品化を目的に肉まんと春巻きに仕上げた。貝の食感や肝の味を生かしているのが特徴となっている。19日に山形市の道の駅やまがた蔵王で販売し、庄内海産物の魅力をアピールする。 加茂水産高は6~7月に庄内浜で黒バイ貝を漁獲するが、活用方法がなく海に戻していた。環境保全などに関するNPO法人で組織する任意団体「里山ネットワークやまがた」が、定番料理の煮付けに代わるメニューを山辺高生に作ってもらおうと、2校のコラボレーションを企画した。庄内と内陸の実業高生の交流機会を提供する狙いもある。 山辺高の生徒は昨夏、バイ貝約20キロを下処理して真空パックにして冷凍し、6グループに分かれ、メニューを考えた。昨年12月26日に山辺高で開いた試食会では、食感や貝のうまみを楽しめる肉まんと春巻き、シューマイ、パイの計4品を提供し、加茂水産高の生徒5人と共に味わった。加茂水産高の渡部茜来(せんら)さん(18)は「とてもおいしい。煮付け以外の食べ方がこんなにあるなんて」と驚いた様子だった。
味や原価などを考慮した結果、19日に販売するのは肉まんと春巻きに決めた。山辺高1年岸波槻(はづき)さん(16)は「黒バイ貝について知る、いい機会になった。販売を通して、庄内のおいしさを伝えたい」と意気込んでいる。時間は午前11時~午後2時。価格は肉まん300円、春巻き200円。 ほかに、加茂水産高と、隣接する鶴岡市加茂地区の交流施設「渚の交番カモンマーレ」のコラボ商品で、アオリイカとサケを使った「揚げピザ」(2個入り500円)も販売する。