【アルゼンチン共和国杯・レース回顧】ハヤヤッコ〝苦手の東京〟での大激走を分析 白毛の血の奥深さを見た!
[GⅡアルゼンチン共和国杯=2024年11月3日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2500メートル] 渡辺 2分29秒0(良)はコースレコード2分28秒2(良)に次ぐ過去2番目。高レベルだとは思うがまさか晴れた時計の速い馬場でハヤヤッコが走るとはなぁ。 柏木 前半1000メートル通過が59秒8秒(推定)と流れがきつく、総合力が問われる展開になりましたが…。重賞馬がわずか3頭、12頭が乗り替わりと手薄なメンバー構成の中でしたが、緩むところもなく濃密な内容でした。 渡辺 58・5キロのトップハンデの中で、力のいる馬場じゃないと好走できないというジンクスを払拭したし、何より8歳になってここまで変わってみせた。改めて底力には脱帽だな。 柏木 今まで東京芝ではいいところがなかっただけに中心視は危険だと思っていましたが、さすがにこの結果では認めざるを得ませんね。 渡辺 2着のクロミナンスも1番人気の重責は全うした。GⅢぐらいならすぐに出番は来るんじゃないか? 柏木 デキも良かったことが最大の要因でしょう。道中も無理せずに中団のいい位置で立ち回りましたし、力は出し切れたとみていいでしょう。軽ハンデを存分に生かしての3着だったタイセイフェリークは将来、中長距離のハンデ戦だと非常に面白そうですね。 渡辺 結局3~5着は軽ハンデだったとはいえ、いずれも差し込みで味のある内容だった。乱暴なまとめ方にはなるが、この内容ならオープンでも戦える実力があるのは間違いないだろう。 柏木 で、私たちの本命◎セレシオンですが…5歳と完成期に入ってきた中でマイナス10キロ。輸送がこたえた気もしますが…。 渡辺 この流れの中で中団やや前と理想的な位置取りにいたにもかかわらず伸びきれなかったからな。隣枠のサヴォーナもしかりだが、やはり重賞を勝ち切るにはもうワンパンチ足りないな。 柏木 後者はキズナ産駒で母父スニッツェルですからね。長距離適性にそもそも疑問ですね。 渡辺 しかし、ここまで振り返ると勝ち馬の凄さがさらに際立つなぁ。 柏木 ソダシなど早熟な傾向がある〝白毛一族〟の中でもこれだけ長く頑張っているのですから、この血統の底力をとくと思い知らされました。
東スポ競馬編集部