中国CATL、120km/hの正面衝突に耐える汎用スケートボード型シャシ「Bedrock」を発売
スケートボード型シャシはあと数年で30兆円を超える巨大市場に
上述したように、スケートボード型シャシの利点は、その冗長性にある。 パワーシステムは前後どちらにでも置くことが可能。ホイールベースの短縮や延長にも柔軟に対応し、上屋となるボディのタイプも自由に選択できる。さらにBedrockは、SDV化の要であるE/Eアーキテクチャーにも対応しており、車載OSとともに購入したメーカーが自在にアレンジすることが可能だ。 これにより、「ワンシャシアーキテクチャ、マルチビークルモデル」のコンセプトを実現し、開発効率が大幅に向上して研究開発サイクルを短縮するという。車両の量産に必要な開発期間は、従来の36カ月以上から、わずか12~18カ月に短縮される。 2024年12月24日に開催された発売式典では、長安汽車系のプレミアムブランド「AVATR(アバター)」が自動車メーカーとして初めてBedrockを採用することも発表された。スケートボード型シャシの需要は急速に伸びており、ごく近い将来に30兆円を超える巨大市場に成長すると予想されている。AVATRに続いて今後、中国ブランドだけでなく現地化を進める外資メーカーも続々採用することになるだろう。激しさを増しているSDV開発競争とともに、汎用スケートボード型シャシの動向にも注目しておきたい。