楽天はなぜ功労者の「田中将大」に“花道”を用意できなかったのか
「MLBのどこかの球団とマイナー契約を結ぶのが落としどころ」?
「もともと球団創設当初から、毎試合前に三木谷オーナーがFAXやメールで、自分が考えたスタメンを現場に送りつけてきたのはチーム内外で有名な話。実績のある星野仙一監督の下で2013年に日本一になり、そういうことがなくなったと思ったら、『結局、送りつけてくる人間が変わっただけだよ』と石井SDを批判する声が現場から聞こえてきます」(楽天球団OB) 今のところNPB他球団に、田中獲得に乗り出しそうなところは見当たらない。 「36歳の年齢は大きなマイナスポイントですが、ヤンキースで7年間プレーして通算78勝した投手ですから、MLBのどこかの球団とマイナー契約を結び、来春のメジャーのキャンプで招待選手としてテストしてもらう──といったところが落としどころになるのでは?」(NPB関係者) 球団創設20年目で、本拠地の仙台をはじめ東北に決して少なくないファンを抱える楽天だが、日米通算200勝まであと3勝に迫った功労者の田中に、きれいな花道を用意できないあたりは、まだまだ“発展途上”のチームというべきだろう。 (取材・文/喜多山三幸) デイリー新潮編集部
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