大谷にとって「ヤンキースの数少ない死角」とは 「フライになりやすく、一発狙える投手」
メジャー移籍7年目にして初のポストシーズンに臨んだドジャースの大谷翔平(30)。チームはナ・リーグの優勝決定戦を制し、舞台はいよいよワールドシリーズへ――。最終決戦には、いかに挑むのだろうか。 【写真を見る】「奇跡の一枚!」 大谷とハイタッチを交わすデコピン ***
メッツとのリーグ優勝決定シリーズは、さる20日(現地時間)にドジャースが本拠で勝利。4勝2敗とし、ワールドチャンピオンとなった2020年以来の最終シリーズ進出を決めた。メジャー担当記者が言う。 「先発投手陣が故障続き、また主軸のフリーマンも捻挫を抱えてプレーするなど、ドジャースはもっぱら不利だとみられていましたが、ブルペンデーとなった20日も7人の継投で乗り切りました。この日は大谷も2安打1打点1四球と、球団新記録となるシリーズ17出塁を達成しています」
「地元のスター選手を差し置いて大谷のグッズが……」
頂点を目指して戦う相手はメジャー最多の「世界一」27回を誇るヤンキース。43年ぶりとなる東西の名門対決は盛り上がること必至で、過去の対戦成績はドジャースの3勝8敗である。 「メジャーの歴史は東部から始まり、ドジャースがニューヨークから西海岸へと移ってきたのは1958年。東部には熱狂的ファンが多く、メッツ戦と同様に大谷も容赦ないブーイングを浴びるでしょう。一方で人気も高く、マンハッタンなどのMLB公式ショップでは地元のスター選手を差し置いて、大谷のグッズが飛ぶように売れています」(メジャー評論家の福島良一氏)
対ヤンキース戦で打率が低い大谷
ア・リーグのMVPと目される今季58本塁打のジャッジをはじめ、ヤンキース打線には41本塁打のソトや本塁打王2回のスタントンもおり、破壊力はメジャー随一といえる。 「ドジャースの弱体先発陣がこの三人を抑えるのは、至難の業でしょう」 とは、メジャーリーグ研究家の友成那智氏。肝心の大谷についても、 「対ヤンキース戦の通算打率は2割0分9厘と、全球団の中で最も低い。特にヤンキースタジアムでは1割3分6厘と、非常に相性が悪いのが気になります」 そう指摘しながら、 「中でも昨年サイ・ヤング賞を受賞した大エースのコールを苦手にしていて、対戦成績はMLB通算20打数4安打。本塁打も1本だけです」