焼酎もカツオも…関係人口増のカギはファン獲得 耕作放棄地から焼酎プロジェクト始動 鹿児島
(枕崎市 前田祝成市長)「東京一極集中が進んでいる状況で、人口減少、少子化を解決できていない。焼酎造りを通じて幅広い人たちを巻き込んでいきたい」 立ち上がったのは3つの企業と行政。 地元枕崎にある薩摩酒造と地域振興を掲げている航空会社のソラシドエア、枕崎市でゲストハウスなどを運営する商社、そして市です。 耕作放棄地を耕してサツマイモを育て、特産の焼酎を造ろうというこの試み。 鹿児島から羽田、名古屋、那覇に就航しているソラシドエアは機内やオンラインショップで焼酎を販売し、商社と枕崎市はPRのためイベントを開きます。 「悩みの種」だった耕作放棄地がプロジェクトの舞台に。 第一弾の活動となった今回はそれぞれの企業や団体の社員が枕崎市に集まり、草刈りをすることになりました。 (記者)「高さ2メートルを超える雑草などで覆われた休耕地。どのようによみがえる?」 県内各地で草刈りをしながら観光や地域住民との交流を行っているボランティア団体「草刈りツーリズム」からもおよそ20人が参加。作業に慣れない初心者も楽しく汗を流します。 (会社員)「日ごろ運動していないから、へばった」 雑草を刈り取っては集め、集めては刈り取る作業を繰り返すこと3時間。次第に地面が姿を現し、見違えるほどきれいになりました。ここにサツマイモを植えます。 今後は参加者を拡大させ再来年までに4トンのサツマイモを収穫することが目標です。一升瓶で2000本の販売を目指しています。 (薩摩酒造 本坊直也取締役)「畑からつくることが大変だということをあらためて感じた。これからもイモに感謝して仕事したい」 (プロジェクトを企画・地域商社推進機構 大橋佑輔さん)「知ってもらって来てもらって、枕崎のファンが増えたらいい」 (説明するスタッフ)「左手のボトルが100年前。明治時代の焼酎の復元」 草刈りの参加者は芋焼酎の蔵を見学し、製造工程も学びました。 焼酎の飲み比べも楽しみの一つ。初めて飲んだという芋焼酎を早速、購入。この蔵でしか販売していない限定品です。