オウヤン・フェンが肋骨骨折でトーナメントを離脱。代わりにコプリヴレンスキーがブアカーオと対戦【K-1】
K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王者のオウヤン・フェン(中国/天津阿福ファイトクラブ/CFP)が「K-1 WORLD MAX」(7月7日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で開催される「K-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界最強決定トーナメント」をケガのため欠場することが6月18日、分かった。 この日、K-1が会見を開きカルロス菊田プロデューサーが「6月5日の練習中に肋骨を骨折。病院での診察の結果は全治4週間だったが本人は“どうしても試合に出たい”という意向を示していた。その後、ワイルドカードがブアカーオ選手であることを発表したが、なおさらやりたいということで10日間静養し、回復に務め様子を見たが、6月15日に正式にドクターストップがかかった」と状況を説明した。 フェンは昨年12月に当時王者だった和島大海を破りスーパー・ウェルター級王座を獲得。3月に行われたトーナメント1回戦ではパスカル・シュロスに判定勝ちを収め、準々決勝ではワイルドカードで出場するK-1 WORLD MAX 2004・2006世界王者のブアカーオ・バンチャメーク(タイ/バンチャメーク)と対戦することが発表されていた。 フェンの代わりにはストーヤン・コプリヴレンスキー(ブルガリア/Mike's Gym)が出場する。 コプリヴレンスキーを選考した理由について、カルロス氏は「3月20日の開幕戦こそ僅差の判定で敗北したが、その実力は-70kgでも世界屈指。ブアカーオという伝説の復活に対し、-70kgの現実を当てるのであればストーヤン選手ではないかという判断。敗者復活の意味も含めて彼にチャンスを与えたいと思った。私は昨日、ルーマニアから戻ったのだが、ルーマニアではストーヤン選手とずっと一緒だった。この話も彼とはした。“いつでも準備はできている。いつでも発表してほしい”と言っていた。実はルーマニア大会で試合の予定だったが、流れていた。練習も続けていて、準備は整えてくれていると思っている」などと語った。 コプリヴレンスキーは「K-1 FIGHTING NETWORK ROMANIA 2024」(6月13日、ルーマニア・ガラツィ)で試合が決まっていたのだが、直前で相手選手のケガにより試合が中止となっている。 カルロス氏は「ストーヤン選手がXに上げた動画を見てもらえれば分かるが、すごくいい仕上がり。スピードもあるし体幹も強い。若いので回復も早い。もし彼が準々決勝で勝てば、十分優勝を狙える存在だと思っている。ルーマニアで結構一緒だったが、心がすごく安定している。淡々と練習して、淡々と食べていた。ふらふらしている選手が多い中、彼は非常に冷静で淡々としていて好感が持てた。繰り返すが優勝を狙える存在だと思っている」などと期待をかけた。 コプリヴレンスキーはK-1を通じて「まず最初にK-1に対して、このような機会を与えてくれたことに感謝します。俺は1回戦を含め、このトーナメントに集中しているし、このビッグマッチに向けて準備は出来ている。俺にとってブアカーオは生ける伝説。そんな彼との試合はまさに夢のようだ。俺が幼少期のころ、ブアカーオの試合を見て沢山のことを学んだ。彼は俺にとってモチベーターさ。だからこそ、本当にこのカードにはとてもワクワクしている。K-1に対しては改めて感謝を伝えたい。自分史上最高のストーヤンを見せてやる。K-1 ファンのみんな、俺が戻ってきたぜ。このトーナメントを見逃すなよ。最高のショーを見せてやるよ」とコメントした。 またフェンの対戦相手のブアカーオは「自分はトーナメントに出るので、どの選手になっても自分は戦って勝つだけだ」とコメントしているとのこと。 今回のフェンの欠場について宮田充Krusプロデューサーは「本人が一番無念だと思う。ワンマッチならスタンバイできたかもしれないが、トーナメントで1日3試合やることを考えると、チームとしてもドクターとしてもやらせられないということになったのかと思う」などと語った。 ストーヤンについては「6月13日に予定通りに試合をしていれば、ダメージもあるだろうし、試合には出られなかった。そういう運命の綾もプラスになるのではないか」とこちらもストーヤンの強運に期待をかけた。