ワールドシリーズ制覇の大谷翔平に「世界一うまいヨーグルト」から祝意 岩手巡礼に期待も
米大リーグで大谷翔平が所属するドジャースが30日、ワールドシリーズを制覇した。世界一の悲願を達成した大谷は、万全の体調で試合に臨むため食事には並々ならぬこだわりをみせることで知られる。地元の岩手県では、大谷が「世界一うまい」と公言するヨーグルトメーカーが、X(旧ツイッター)で「たくさんの感動をありがとう」と栄冠を祝った。ゆかりのある県内の飲食店も歓喜に沸いており、ファンの「岩手巡礼」に期待する声も高まっている。 【画像】岩泉ホールディングスが公式Xに投稿した祝福メッセージ ■全国で売り上げ増 大谷は外食をあまりせず、基本的には同じメニューで高タンパク質の食事にこだわっているという。昨年5月のインタビューでは、岩手県岩泉町にある岩泉ホールディングス(HD)の「岩泉ヨーグルト」を「本当においしく、僕は世界一だと思っています」と答え、たちまち人気に火が付いた。同社のネット通販は売り上げが7倍に急増。岩泉HDの広報担当者は「はじめは、どのインタビューで取り上げられたのかも分からないくらいで、驚きだった」と振り返る。 昨年8月から3割増しの増産態勢を取ったが、人気は現在も続いている。「全国のスーパーから引き合いがあるが、既存店の発注増に対応するのが精一杯」という。 岩泉HDは岩泉町や地元の酪農家などが出資する第三セクターで、株式の90%を町が保有している。乳製品や天然水などの飲料を製造販売しているほか、町内にある道の駅なども運営している。ヨーグルトを生産している乳業事業部の前身の岩泉乳業は、平成16年に設立。当初は赤字経営だったが、ヨーグルトの大ヒットで黒字化した。大谷の発言以降、全国での売り上げがさらに伸びている。 岩泉HDは公式Xで「今年もたくさんの感動をありがとうございます」と投稿し、シリーズ制覇を祝福した。 ■大谷グルメも復活 現在は「甘いものをなるべく食べないように欲と闘っています」と糖分を控える大谷だが、23歳のときに好物は「チョコレート」と答えるほどの甘党だ。高校時代のお気に入りはチョコバナナクレープだった。大谷が通った同県花巻市内の商業施設は閉店したが、市中心部にある「マルカンビル大食堂」が当時のレシピを受け継いで、復活させている。 マルカンビル大食堂は花巻市の街並みを一望出来る展望食堂で、昭和レトロな雰囲気や10段巻きの巨大なソフトクリームなどが名物となっている。もともとはマルカン百貨店のレストラン「マルカン大食堂」として、同百貨店とともに平成28年に閉店したが、熱烈なファンの支援を受けて翌29年に再開した観光名所だ。