ボーンディスウェイ、初タイトルへ11秒6 ドウデュース去っても最強世代ここにあり/中山金杯
<日刊スポーツ賞中山金杯:追い切り> 昨年4着のリベンジだ-。2025年の競馬開幕を告げる日刊スポーツ賞中山金杯(G3、芝2000メートル、5日)にボーンディスウェイ(牡6、牧)が出走する。前走で見せた完勝劇に木幡巧也騎手(28=牧)も昨年以上の充実度を感じ取る。同期のスターホースが去った今年、年始の重賞を制し、最強世代ここにありを見せつける。 ◇ ◇ ◇ のびやかな走りだった。坂路を1本登坂した後、美浦ウッドで最終追い切りを行ったボーンディスウェイは、木幡巧騎手を背に単走。外めから気分よく駆け抜け、6ハロン82秒9-11秒6をマークした。3週連続で手綱を取った鞍上は「2週前の時点である程度できていた。今日もいい感覚で、文句のない調教ができた」と笑みを浮かべた。 ついに完成の域へ突入だ。前走は前半1000メートル58秒3という速い流れを3番手で追走。展開的に厳しいかと思われたが、脚色は衰えず押し切った。「自分の形ができれば強い馬だからね」と主戦は強みをがっちりと把握。そして「年を重ねるたびに強くなっている。見た目も大きくなって追い切りでも弾むような走り。去年よりいいと思う」と成長を感じ取る。 中山コースは3勝を挙げる得意舞台だ。しかし乗り役は「スタートしてから加速に時間がかかるのをどう対処するか」とレースでのポイントを明かした。今回は有力な先行馬も多く、前めで粘り込む競馬から結果を残してきた同馬にとってはスムーズに好位を確保したいところ。その点、1角まで距離のある中山2000メートルは、力を発揮しやすい舞台といえるだろう。 3歳時には同舞台の弥生賞で、後の菊花賞馬アスクビクターモアとダービー馬ドウデュースに次ぐ3着に入った実力馬。鞍上は「しぶとさを生かすために、強気な競馬をする」と相棒とのプランを描く。「最強」の呼び声高い世代の1頭が、遅ればせながらの重賞タイトルを奪取し、昨年の雪辱を果たす。【深田雄智】