「5円を納めて二礼二拍手一礼」が正解とは限らない…無類の神社好きが納めている"お賽銭の金額"
神社を参拝したとき、お賽銭はいくら入れればいいのか。年間のべ200社以上の神社を参拝するコピーライターの川上徹也さんは「決まりはなく個人の自由ではあるが、銀行に入金する時に手数料がかかるため、5円玉や10円玉のお賽銭は神社にとって迷惑になっている可能性が高い」という――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、川上徹也『「運のいい人」は神社で何をしているのか』(ポプラ新書)の一部を再編集したものです。 ■明治以降、「二礼二拍手一礼」に統一 手や口を清めたらいよいよ参拝です。 古来、参拝の作法は全国の神社ごとに違っていました。 だから全国的にこうしなければいけないという統一した作法の決まりはなかったのです。それが明治から昭和にかけて徐々に「二拝二拍手一拝」(二礼二拍手一礼)に統一されました。 実際、全国の神社やその団体などのサイトを見ると今でも「神社にお参りする際の作法には厳格な決まりはありません。どのような方でも、どういった作法であっても、御参拝いただくことが可能です」と書かれていることが多いです(その後、一般的な作法を紹介しますといって「二拝二拍手一拝」を紹介することが多い)。 ■神社本庁は「腰を90度に折る」を推奨 では「二拝二拍手一拝」とはどのような作法でしょう。 たとえば全国の約8万の神社の9割以上を包括する宗教法人神社本庁のサイトでは、参拝の作法を以下のように記述しています。 ---------- 参拝作法(神社本庁のサイトより引用) 参拝作法は、永い間の変遷を経て、現在「再拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」の作法が基本形となっています。 1 神前に進み、姿勢をただし再拝(礼)します。 背中を平らにし、腰を90度に折り、拝(礼)をします。 この時の拝(礼)は2度行います。 2 胸の高さで両手を合わせ、二拍手します。 この時、右指先を少し下にずらします。(第1関節くらいまで) そして肩幅程度に両手を開き、2回手を打ち、その後、指を揃えます。 3 あらためて姿勢をただし、再拝(礼)します。 最後にもう1度拝(礼)をします。 ---------- 私もこの作法に則って参拝しています。 特に、きちんと90度で拝ができ、二拍手でいい音が出ると気分がアガります。90度の拝は自分がやっているつもりだけで、身体がカタいので怪しいですが。