「5円を納めて二礼二拍手一礼」が正解とは限らない…無類の神社好きが納めている"お賽銭の金額"
■5円玉や10円玉のお賽銭は迷惑? では、前述した金額はどうでしょうか? 今、多数の硬貨を銀行などに入金しようとすると手数料をとられます。そのように考えると、(神社の立場では言いにくいでしょうが)5円玉や10円玉のお賽銭は迷惑になっている可能性が高いです。 本当は紙幣を納めたいところですが、そこまで思いきれない方が多いでしょう。だとしたら入場料代わりに硬貨は最低でも100円玉を入れる方がいいと考えます。 私はというと、小さな神社では100円玉か500円玉を、少し大きめの神社では千円札を納めることが多いです。「神社の大きさで変えるのか?」と言われそうですが、やはり大きい神社の方がいろいろ経費もかかるだろうし、摂社・末社も多いのが一般的です。 私は時間がある時は境内にある摂社・末社は一通り参拝しますが、一社一社でイチイチ財布から硬貨を取り出してお賽銭箱に入れる動作が好きでないので、その分も合わせて本殿に納めさせていただくという考えもあります。 ■紙幣はポチ袋に入れて納める理由 本当は大小かかわらずすべての神社のお賽銭を「紙幣」で納めていますという方がカッコいいのですが、結構な数を行くので無理のない範囲でそうしています。 紙幣は水引が印刷された小さなポチ袋に折りたたんで入れ、表に「御礼」と書き、裏に名前を記して納めています。賽銭箱にそのまま紙幣を入れると重みがなく、うまく下に落ちていかないこともあるのでそうしているというのが表向きの理由です。しかし、紙幣をお賽銭で入れるのだから少しはアピールしたい(誰に?)、という下心があるのも事実です。 当たり前ですが、お賽銭の金額によってご利益が変わるということはありません。感謝(神社でも神様でもサムシング・グレートでも)の気持ちを込めて、無理のない範囲であなたにとってふさわしい金額を納めましょう。 ---------- 川上 徹也(かわかみ・てつや) コピーライター、湘南ストーリーブランディング研究所代表 大手広告代理店を経て独立。『物を売るバカ』(角川新書)『あの日、小林書店で。』(PHP文庫)など著書多数。海外6カ国にも20冊以上が翻訳されている。 ----------
コピーライター、湘南ストーリーブランディング研究所代表 川上 徹也