40代50代は背骨の関節が重力で潰れ、骨盤を圧迫! 骨盤とつながる股関節のゆがみを正して、“下半身のもたつき”を大リセット!【森拓郎】
40代50代になると崩れてくる体型や姿勢を再構築するのに最適なのがピラティスのポーズ。ボディの中でも、前ももや外ももが張っていて下半身がなかなか細くならないという悩みを持っている人は少なくないと思いますが、ピラティスはそんな悩みの解消にも効果的。その理由は、ピラティスは骨格を整える効果が高く、脚太りの原因になる股関節のゆがみをリセットできるから。そこで、股関節にアプローチして美脚に導くメソッドを、ボディワーカーでピラティス指導者の森拓郎さんに教えていただきました。 【写真】森拓郎さんに学ぶ「正しい立ち姿勢」と「間違った立ち姿勢」
股関節がゆがんでいると、前ももや外ももが張って下半身太りに
前回、森さんに、ピラティスでは骨盤を常に意識するというお話をしていただきましたが、骨盤とつながる「股関節」も、ピラティスでは重視するパーツなのだとか。 「股関節は、胴体と脚をつなぐ体の中で最も大きな関節です。股関節は、骨盤や背骨と連動し、立つ、歩くをはじめ、日常のあらゆる動作で使われるので、日頃の悪い動作や姿勢によってねじれがち。そもそも股関節は、骨盤の下側の両サイドで大腿骨とつながっています。股関節にねじれがなければ可動域も十分で、脚がまっすぐ下に伸びるので、膝がきちんと前を向き、筋肉が均等についてすっきりとしたレッグラインになります。でも、加齢や普段の悪い姿勢によって背骨の関節が重力に負けて潰れてくると、骨盤が下に押されるため大腿骨が外に広がってしまいます。このとき、大腿骨は内側にねじれながら広がるので、膝や足首も連動してねじれてしまいます。その結果、お尻が大きくなって、大転子が張り出すばかりか、脚の外側や前側ばかりが使われるようになるので、この部分に偏って筋肉がつき、脚が太くなってラインも崩れてしまうのです。 そして、このようなアンバランスな状態を改善できるのがピラティス。全身の筋肉をバランスよく使いながら、関節などの骨格のゆがみや潰れを改善していきます。続けるうちに、普段使われていなかった筋肉が正しく使われるようになり、逆に使いすぎていた筋肉への負担は軽減するので、ボディバランスが自然と整うのです」(森さん) そんな股関節の状態を整えるために森さんが教えてくれたのが、以下のストレッチ。 「前ももが硬いと股関節の動きが制限されてしまいます。この前ももを伸ばすストレッチを続けると、股関節の動きがよくなってゆがみも改善しやすくなるので、下半身全体がスッキリします。ぜひ習慣にしてみてください」(森さん)