「優しい主人公になれる」自分をサブキャラだと思う人へ、ドラクエ生みの親が送る言葉
自分をサブキャラだと思う人は、優しい主人公になれる
――「人生はロールプレイング」と考えると、その『主人公』は他でもない自分自身。しかし「自分は主人公になれない、サブキャラだ」という感覚を持ってしまっている人もいるかと思います。 自分をサブキャラだと思う人は、「物事を客観的に見ることができる人」だと思います。自分を客観視できるし、全体がよく見えている人なんです。僕はわりとお子様なんで、あんまり自分のことをサブキャラだと思ったことがないですね(笑)。子供って周りが見えていなくて、自分だけの世界だと思っている。そうやって、子供の気持ちのままでいれば主人公でいられるのかもしれませんが、大人になって「周りの人たちにも人生があるんだ」ってことに気づいてしまうと、まあ僕も大人になってからそれに気づいたんですが、自分が主人公と思い続けるのはなかなか難しいのかもしれません。
でも、色んな主人公がいていいんじゃないでしょうか。僕は、サブキャラも主人公になれると思っています。周りの人の気持ちがよく分かる、優しい主人公に。 ドラクエでいうと、トルネコというキャラは『トルネコの大冒険』で主人公になりました。テリーだって、『テリーのワンダーランド』で主人公です。主人公かどうかは、その人にスポットが当たるか当たらないかだけの話なので、自分で自分にスポットを当ててあげればいいかなと思います。 (取材・本間浩輔/制作・シオン)