われわれのゴールは「より良いネットワークを作る」ことではない--Extreme Networks
--ネットワーキング企業各社は有線ネットワークからクラウド型Wi-Fiを経て、次はより高度なデータ活用やオブザーバビリティの提供などの分野で競争するようになってきたと見ている。競合がSplunkを買収するというニュースもあったが、こうした市場の動きに対してExtreme Networksはどのような技術戦略をもって対抗していくのか。 Splunkの人々については私もよく知っていて敬意を持っているが、それでもあえて言わせてもらうなら、Splunkは今やちょっと古い技術だろう。アラートや通知を多量に収集してデータセンターもしくはクラウドで稼働する巨大なアプリケーションに送信して分析する、というやり方はこの先の未来のシステムの形とは異なるはずだ。未来は「データのある所にアプリケーションを持ち出す」という形になると考えている。 多くのデータはエッジで生成される。例えば、病院や工場、油田やガス田、空港などがある。そして新たなテクノロジー群がこうした環境にAIモデルを持ち込んで、エッジ環境でローカルにAI演算を行うようになるだろう。これをエッジAIと呼んでいるが、未来はエッジAIにあると考えている。当社が構築するAIプラットフォームは、まさにこのエッジAIを実現することになる。このアプローチにより、われわれは既存の巨大アプリケーションに比べてより迅速で反応の速いAIアプリケーションを構築できる。 AIの活用例として自動運転車などを考えてみると、クラウドやデータセンターにデータを送信して結果が返ってくるのを待つ形では実現できないのは明らかだ。こうした場合、「インテリジェンス」はエッジ側に存在していなくてはならない。われわれはここに投資しており、われわれのテクノロジーはエッジでのAI活用/意志決定を可能にする。 --ここまでの話から、Extreme Networksが目指していることは従来ネットワークベンダーの事業領域と考えられていた範囲を超えたより広範なもののようだと感じる。「顧客が物事を行うためのより良い方法を見つけ出す手助けをする」と言っていたが、このより良い方法は一般的なネットワークベンダーの事業領域に限定されるものではないと考えてよいか。 その通りだ。現在、あらゆる企業は接続されている。ネットワークは当社のあらゆる活動の中核に位置している。企業、社会、個人生活、携帯電話/スマートフォン、SNS、仕事、電子メール、オンラインショッピング――何もかもである。 ネットワーキングを進化させ、ネットワーキングの領域でイノベーションを起こすことでコネクティビティーが進化し、その結果社会全体のあらゆる領域が革新されるだろう。われわれの目指すゴールは単に『より良いネットワークを作る』ことではなく、「ユーザーがやりたいことが何であれ、それを実現するためのより良い方法を実現する」ことであり、当社のミッションは単なるネットワークにとどまらない広範なものなのだ。