フェラーリ「308GTB」がなんと3700万円に! FRPボディの「ヴェトロレズィーナ」に「金フェラ」だったことが高額の理由!?
「ヴェトロレズィーナ」の生産台数は712台と少ない
現在の国際クラシックカー・マーケットにおいて、フェラーリ308GTB/GTSとその発展モデルたちが「クラシック・フェラーリ入門篇」として高い人気を得ていることは、もはや誰もが認めることであろう。 そして、同じ308GTBシリーズの中でもスチールボディに独ボッシュKジェトロニック式インジェクションを組み合わせた「308GTBi」のマーケット相場価格は比較的安価で、スチールボディ+キャブレター仕様の「308GTB」と、気筒あたり4バルブヘッドを与えられた最終型「308GTBクアトロバルボーレ」がそれに次ぐ相場感となっている。 それに対して「ヴェトロレズィーナ」は、わずか712台(ほかに719台説など諸説あり)とレアであること、また、キャブレター仕様のエンジン+軽量なFRPボディを持つことから、一連の308GTBの中でも最もピュアと目されていることも相まって、多くの場合でもっとも高価な308GTBと見なされているようだ。 今回のオークション出品にあたり、RMサザビーズ社営業部門は現オーナーとの協議のもと、20万ドル~27万5000ドル(邦貨換算約2949万円~4042万円)という、昨今の「ヴェトロレズィーナ」人気を物語るようなエスティメート(推定落札価格)を設定していた。 そして、モントレー市内の大型コンベンションホールを会場に行われた競売では、順当にビッド(入札)が進んだようで、終わってみれば25万7600ドル、日本円に換算すれば約3700万円でハンマーが落とされるに至った。 この落札価格は、昨今の308GTB ヴェトロレズィーナの流通価格と比較しても、ちょっと高め。その理由として推測されるのは、レストアされているとはいえ希少なボディカラー/インテリアの仕立てに、新車時のオリジナルがたしかに残されているという事実が大きく反映していることにあると思われるのだ。
武田公実(TAKEDA Hiromi)