破産寸前から復調、紆余曲折を経た「ボルサリーノ」の現在地
約8年ぶりにライセンス復活、日本市場拡大に向けて
2016年以前には、本国のイタリアに迫る世界2位の売上規模を誇る市場だったという日本。“ラグジュアリーブランド化”施策によるライセンス商品廃止や、その後のコロナ禍の影響などから売上が減少し、現在は回復傾向にあるもののイタリア、アメリカに次いで日本は3番目の市場だという。 そのような中、当時の日本でのライセンス商品の売上に改めて本国が着目したこともあり、現在ボルサリーノは約8年ぶりに日本企画のライセンス商品の再導入を計画している。中央帽子はアイテムラインナップやデザインについて本国に承認申請中で、早ければ2025年春夏シーズンから直営店で展開をスタートした後、段階的に卸先での展開も予定しているという。担当者は「ライセンス企画では、世界的なトレンドを取り入れつつ、これまで本国企画では行えていなかった部分を補填していく」と話し、日本市場のニーズによりマッチしたアイテムを拡充することで、売上拡大を目指す構えだ。 ブランドの今後については「日本事業を強化するのはもちろん、イタリアとのコミュニケーションを強化し世界的なPRを行っていくのが理想。日本からも積極的にアイデアを出し、本国を中心に全世界にブランドの魅力を発信していけたら」と展望を語った。