丸目4灯がカッコいい! 6速MT×ターボのレトロな“最新”「スポーツハッチ」25年に発売へ 「M55」どんなモデル?
ファンの声に応えてコンセプトカーの市販化決定!
個性的なクルマを手作業で作り上げることで知られる光岡自動車(ミツオカ)は、2023年に創業55周年を迎えました。 それを記念して製作した「M55(エムダブルファイブ)コンセプト」を公開。1970年代の名車をオマージュしたレトロなスタイリングのスポーツハッチは、クルマ好きから注目されています。 【画像】「えっ…!」カッコいい! これが「最新レトロ車」です! 画像を見る(30枚以上)
そして2024年2月末、ファンの要望に応える形でM55の市販化が決定。2025年内の市場投入を目指して設計開発が進められているとのことです。 M55とはどのようなモデルなのでしょうか。 2023年11月16日に初公開されたM55コンセプトは、創業当時の1970年代の時代感覚や当時のマインドを現代に甦らせることをテーマとしています。 近年のミツオカは、マツダ「ロードスター」をベースとした「ロックスター」や、トヨタ「RAV4」ベースの「バディ」など、アメリカンなムード溢れるクルマを送り出してきました。 そして、M55も1970年代のアメリカを象徴するマッスルカー的なテイストをふんだんに盛り込んでいるのと同時に、同年代の日産「スカイライン」やトヨタ「セリカ」といった国産スポーツカーのイメージを想起させるデザインを取り入れています。 そんなM55のベースとして選ばれたのはホンダ「シビック」(11代目)。ただし、外観デザインからシビックの面影はなく、フロントフェイスはフラットなボンネットに横に伸びる黒いグリルと丸目4灯を組み合わせてデザインを大きく変更。 リアもダックテール&小さめのリアスポイラーを装着するなど、ガラッとイメチェンしています。 特に目立つのが、リアウインドウに沿って装着されたルーバーです。1970年代初頭は、全世界的にこのルーバーが高性能スポーツの必須アイテム化していた時代だったこともあり、当時を知る人にとっては懐かしさを感じられるスタイリングとしました。 レトロな旧車風の外観とは対照的に、内装はシビックを踏襲した現代的なもの。シンプルかつスタイリッシュなインテリアで、シビックの特徴のひとつであるエアコンの吹き出し口にメッシュパネルが装着されたインパネが備わります。 そのうえで、シートはハトメ加工が施されたブルーのレザーシートを採用。センスの良さが感じられる空間を演出しました。 また、MTのシフトレバーが備わっており、これにより1.5リッターガソリンターボがベースとなっていることがわかります。 加えて、M55のフロントウインドウ中央にフロントワイドビューカメラが配置されていることから、シビックに搭載される運転支援システム「ホンダセンシング」がそのまま使えると判断することができそうです。 ※ ※ ※ 現在では軽自動車を中心に「レトロカスタム」と呼ばれる旧車に似せたカスタマイズが流行っており、そういったスタイリングは斬新かつ個性的に見えると評価されています。 M55のレトロなデザインは1970年代を知る大人世代は懐かしさを、若年層からは70年代テイストがむしろ新鮮に映るということで、幅広い世代に受け入れられることでしょう。 本当の旧車やネオクラシックを所有するには維持費がかかるものですが、外観はレトロでも、中身は最新のホンダ車ということで故障のリスクが低いのもM55の魅力です。 懸念点があるとすれば、手作りゆえに高額であることが予想されることと、台数限定販売となる可能性があることではないでしょうか。 M55の登場にいまから期待が高まります。
くるまのニュースライター 金田ケイスケ