４番の第２打後、笑顔を見せる山下美夢有

　「女子ゴルフ・ソニー日本女子プロ選手権・第２日」（６日、かねひで喜瀬ＣＣ＝パー７２） 　首位と６打差の２３位から出た山下美夢有（２３）＝加賀電子＝が８バーディー、１ボギーの６５をマーク。通算９アンダーで、午前組終了時点では首位の岩井明愛と１打差の暫定２位に浮上した。 　初日は７０で回ったが、２日目は小技が冴えて猛チャージ。１３番では１６メートル、１４番も６メートルを沈めるなどパターを武器に１１番から４連続バーディーを奪取。１５番では返しのパーパットがカップに蹴られてボギーをたたいたが、その後も順調にスコアを伸ばし、優勝を狙える位置で決勝ラウンド進出を確実にした。 　ビッグスコアで回った山下だが、自己評価は高くなかった。「ショットが左右に曲がることが多くて縦距離も全然合わない中で、後半もほとんどパーオンしなくて」と持ち味のショットの精度がいまひとつ。それでも、「久しぶりに耐えるゴルフができた。きょうはパターとアプローチでしのげたかな」としっかりスコアを作った。 　国内ツアーは７月中旬の大東建託いい部屋ネット・レディース以来、１カ月半ぶり。この１カ月半の期間は海外の大舞台に挑戦した。７月はエビアン選手権に参戦し、８月のパリ五輪では銅メダルに一歩届かずの４位で涙も流した。ＡＩＧ全英女子オープンにも出場。国内復帰戦となる今大会の３日に行われた公式会見では「海外で過ごした１ヶ月ちょっとは楽しかった。それこそオリンピックの時はＪＧＡの皆さんがサポートしてくださって、本当にいい状態で試合を迎えられたと思っていますし、メジャーを今年目標にやっていたので、ちょっとエビアンと全英はちょっと悔しい結果になってしまったなという感じ」と充実感と悔しさを語っていた。 　◆山下美夢有のパリ五輪ＶＴＲ　６月の全米女子プロ選手権２位で世界ランキング日本勢２番手に浮上した山下が、笹生優花とともに出場。２打差３位から出た最終日は一時首位タイに浮上したが、９番パー５でダブルボギーをたたいて後退。後半の１４、１５番連続バーディーで盛り返したが、２位タイで迎えた１６番パー３で池ポチャ。２度目のダブルボギーをたたいて３位と１打差の４位で大会を終え、２１年東京五輪銀の稲見萌寧に続く日本女子２大会連続メダルはわずかに届かなかった。