「小泉進次郎」みんなどう思う? 600人アンケート&政界取材で深掘り!
次に、「進次郎政権を見てみたいか」(Q2)。この質問について特筆すべきは、「今ではないが、いつかは見てみたい」人の多さだろう。もう少し詳しく言うと、 ●小泉氏を「どちらかといえば好き」な人の約7割、「好き」な人でさえ4割近くが「今ではない」と考えている。●「好きでも嫌いでもないが、関心はある」人の約3分の2、「どちらかといえば嫌い」な人の4割以上も「いつかは見たい」と考えている。 彼には期待しているが、まだ早い―これが有権者の多数派だとみて間違いない。 では、「まだ早い」小泉氏がなぜ総裁選の大本命になっているのか。自民党議員秘書が解説する。 「とにかく今は次の衆院選で下野しない、つまり自公で過半数を死守するというのが党の至上命令ですから、『とりあえず進次郎』というムード。 特に衆院当選4回以下の、これまで楽な選挙しかしてこなかった議員は自分のクビが危ないので、進次郎なら勝てる、負けても僅差で比例復活できる、というわけです。出馬表明前の時点で、推薦人になるかどうかは別として彼を支持する議員はすでに50人を超えていたようです。 また、これは同じく40代のコバホークを推す若手議員にもいえることですが、今のベテラン中心の党運営のままでは重要なポストはもちろん、国会質問のチャンスもほとんど回ってこない。一気に世代交代をやりたいという思いから支持する議員が衆参問わず多いのです」 ■支援の中核メンバーは選挙目当てではない 小泉氏のイメージや印象について聞いたQ3、総裁候補たちの中でどう見られているかを調べたQ4~6を見ても、"ふんわりした人気"はあるが"今の実力には不安"という傾向は変わらない。 しかし、小泉氏の初当選以来、個人的なインタビューも含め継続的に取材を行なっている政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「実像は、世襲のボンボンという世間のイメージとは違う」と指摘する。 「今の党内のムードが次期衆院選に向けたものであることは間違いありませんし、主要閣僚や党三役を経ておらず経験値はまだまだ足りないというのも事実。ただ、それでも将来の総理・総裁候補としては高く評価されています。また、ぶら下がり取材を拒否しない一方、のらりくらりとかわして大事なことを言わないずるさも身につけています。 知られているとおり彼は世襲議員ではありますが、本人は相当な覚悟で政界に身を投じ、父である小泉純一郎元首相がいた清和会(当時は町村派、現安倍派)には入らず、自らの判断で無派閥を貫いてきた。 派閥の雑務や人間関係に縛られることなく、応援演説の要請があればふたつ返事で引き受けてきたことで、党内に敵が少ないのも大きな特徴です」