「リョービ」はダイカスト技術で生産拡大 車の部品やドアクローザーに強み【経済トレンド】
「リョービ」は非鉄金属を溶かして精密な部品を製造するダイカスト技術で世界の自動車メーカーにエンジンや変速機などの部品を供給、近年はハイブリッド車(HV)向けを多く手がける。玄関のドア上部に取り付けて自動でゆっくり閉めるドアクローザーでも高いシェアを誇る。(共同通信=川村剛史記者) 1943年、浦上豊が現在の広島県府中市で「菱備製作所」を創業。三菱電機福山工場の依頼でダイカストを手がけ、戦後に軍需品から日用品などの製造に転じた。1973年に現在の社名に。 1947年から自動車部品の製造を開始。車の普及に伴い、軽く複雑な形の部品を大量生産できるダイカストの利点を生かして生産規模を拡大した。 完成品事業にも進出。1963年、当時主流の鉄製より軽いアルミ製ドアクローザーの生産を開始。東京五輪に向けた建築増などを背景に販売を一気に拡大した。その後も強風でドアが急に開くのを防ぐ技術などで商品力を高めた。
最近はデザイン性と機能性を高めた製品やバリアフリーに配慮してわずかな力で開閉できる電動式にも力を入れている。