危険な「不整脈」に気づく方法…24時間 不整脈を管理!スマートウォッチと専門外来【 医学博士 大塚俊哉】
相談件数が最も多い不整脈「期外収縮」
<誰にでも起こりうる「期外収縮」> 先生によると、一番相談件数が多いのが「期外収縮」。期外収縮とは、電気信号が正常な場所以外の所から発生する事で脈のリズムが乱れる状態だそうです。 <期外収縮の主な原因> 期外収縮は、ストレスや睡眠不足、アルコールなどで引き起こされるそうです。そのため、誰にでも起こるのだとか。ただし、頻繁に出る場合や心臓の余病がある場合は専門医に診てもらうと良いそうです。
最も恐ろしい不整脈「心房細動」
<心房細動とは?> 心房細動とは、心房が細かく震える不整脈。電気信号の乱れにより、心房が1分間に約400回程度も痙攣し、動悸などの症状が出るそうです。 <心房細動の主な原因> 心房細動は、左心房にある4つの肺静脈が何らかの原因で余分な電気を発してしまう事で起こるそうです。先生によると、一番の原因は加齢現象。実際日本の高齢化と共に、患者数が増え続けると予測されているそうです。 <放置すると脳梗塞につながる恐れも> 心房細動を起こすと、心房が痙攣する事で血液がよどんで血栓ができやすくなるそうです。その血栓が一番送られやすいのが脳の血管。そのため、脳梗塞を引き起こす恐れがあるのだとか。しかも、血液がよどむ事でできる血栓は大きなものが多く、脳梗塞のなかでも重篤な症状が出てしまう可能性があるといいます。そうなると、例え治療が上手くいっても、麻痺や言語障害などの重い後遺症が出る事もあるそうです。 <睡眠時無呼吸症候群も原因の1つ!?> 心房細動は、加齢の他に食生活の乱れなどが原因とされているそうですが、今新たに注目されているのが「睡眠時無呼吸症候群」。睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に何度も 呼吸が止まり、身体が低酸素状態になる病気。心臓に送られる酸素も少なくなり、機能が徐々に低下。心房細動になるリスクが上がってしまうと言われているそうです。 <心房細動の患者さんを救う先生考案の治療法> 先生によると、心房細動の治療の際、開胸手術の場合は約2~3時間かかるそうですが、先生が考案した術式「ウルフ-オオツカ法」では約1時間程度。従来の胸を開いて行う術式とは違い、脇の下辺りに1円玉サイズの穴を4つ開け内視鏡で治療を行うそうです。この治療の目的は2つ。1つは心房細動を引き起こす肺静脈からの電気を遮断し、心房の痙攣を止める事。もう1つは、脳梗塞の原因となる血栓が作られやすい左心耳という部位の切除。心臓を止めずに行うため、患者さんへの負担が激減し術後の回復も早いのだとか。また、スマートウォッチで経過観察を行う事で術後も適切な指導ができるそうです。 (2024年6月16日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
CBCテレビ