生きづらい人の「居場所」開設 震災遺族、岩手・陸前高田に
東日本大震災で、妻とひきこもりだった次男を亡くした岩手県陸前高田市の佐々木善仁さん(74)が、生きづらさを抱える人のための居場所となる建物「虹っ子の家」を同市につくり、23日に開所式を行った。亡き家族への思いを胸に、心のよりどころになる場を目指す。 次男仁也さん=当時(28)=は中学時代に不登校になり、家にひきこもるようになった。津波が迫っても、家から出ようとしなかった。 木造平屋の「虹っ子の家」には洋室や和室、キッチンや風呂がある。無料で使用でき、佐々木さんは管理運営を担うが、干渉はしない方針だ。佐々木さんは「心も体もゆったり過ごしてほしい。のんびりと構えたい」と語った。