【私の東京の味】藤井かほりさんが教えてくれたオーガニックベースのレストラン3軒(後編)
『Les Miston』扉を開くとそこは非日常な空間。心づくしのごちそうに心踊る。
3軒目の『Les Miston』とは、〝モロッコ〟がご縁をつないでくれたそう。 「妹がランチを食べに行って、私に、『ぜひ、行ってみて』とすすめてくれました。モロッコスタイルの個室を見て、『うちの姉がモロッコ料理の店をやっていて』と店主の野瀬さんに話してくれたんです。ランチに出かけて、感激しました。お家の中にジューンベリーのシンボルツリーがあって、それが2階のテラスまで届きます。猫足のバスタブやサンルームのようなスペースもあって、センスのいい空間なのです。料理はフレンチもあれば、イタリアン、和風、アラビア風と、国境のない料理が出てきます。」 閑静な住宅街で、ひときわ目を惹くフレンチアンティークのドアを見つけました。扉を開くと日常から解放されるようなお洒落なインテリアが迎えてくれます。店主でシェフの野瀬るり子さんは「昆布で出汁をとる和風もあれば、フレンチやイタリアン、アラビア料理など、その時々で料理します」と話します。撮影日の前菜には、鯵のカルパッチョ、茄子のごまペースト、合鴨の燻製など、どれも手が込んでいて心に沁みるおいしさです。メインの後には、デザートプレート。羽のように軽やかなメレンゲシャンテをはじめ、プリンやゼリーなど、なんとも艶やかです。新緑の季節にはシンボルツリーに実が生り、葉影が濃くなります。 Les Miston(リ ミストン) 住:調布市(詳細は予約時にお知らせ) 営:11:30~15:30 17:30~21:00 休:ランチ月~水 ディナー無休 予:要予約 (少人数は2日前まで、大人数は1週間前までに) 実家のある大分県にも時々帰省する藤井さんにとって東京の味は、 「たくさんある飲食店の中でふるいにかけられ、選ばれたお店だと思います。それは個性だったり、センスだったり、食材だったり、唯一無二の存在感を放つ店が、東京らしいと思います」。 添加物や農薬が心配な食べものなどは摂らないように心がけているそうです。 「オーガニック、ヴィーガン、グルテンフリーなど、身体に負担をかけない料理が食べられるお店はありがたいですね」