共生条例と新税について 青森県が骨子案を示す
青森朝日放送
再生可能エネルギーと自然環境との共生について、青森県が2024年度中の制定を目指している条例と新税の骨子案が示されました。 19日の有識者会議では、青森県が制定を目指す共生条例の骨子案について、環境政策の専門家などが意見を交わしました。 共生条例は、自然環境との共生を図りながら再エネの円滑な導入促進が目的です。 原則として立地を認めない「保護地域」や自然環境や景観などを未来に引き継ぐための「保全地域」を設定し、立地地域との合意形成のルールを定め、再エネの導入に伴うトラブルを防止する制度となっています。 対象となる再エネは、総出力が2千キロワット以上の太陽光発電所と500キロワット以上の風力発電所です。 さらに、条例の実効性を高めるために不正があった場合の事業認定の取り消し、勧告に従わない場合に5万円以下の過料を課す罰則なども盛り込まれています。 【宮下知事】 「ともかく市町村にとって分かりやすい、事業者にとっても分かりやすい、県民の皆様にとっても分かりやすい制度になるように、運用をしっかりやることが次の課題かと思っています」 さらに、新たに再エネ共生税を設けます。 太陽光発電の場合は、「保護地域」と「保全地域」が1キロワット当たり410円、それ以外の「調整地域」は1キロワット当たり110円とします。 一方、風力発電は「保護地域」「保全地域」が1キロワット当たり1990円、「調整地域」は300円としました。 ただし、知事が再エネの導入を促進する「共生区域」と指定したエリアは非課税とします。県の試算では6億から41億円の税収を見込んでいます。 【宮下知事】 「これから建てられるものがすべて調整区域で課税される場合は6億円、それがすべて保全区域に建てられる場合は41億円」 「そうした税収ということは、想定はされる仮定を置くことはできると考えています」 県は、共生条例案と新税の条例案を2月に開会する県議会定例会に提案する予定で、2024年度内の制定を目指します。