韓国野党6党が尹大統領の弾劾訴追案を提出 戒厳令は「憲法違反」
韓国の最大野党「共に民主党」など野党6党は4日、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の弾劾訴追案を国会に提出した。尹氏による3日夜の「非常戒厳」宣布が憲法違反に当たると指摘している。韓国メディアによると、採決は6日か7日になる見通し。 【写真まとめ】フェンス乗り越え…戒厳令、本会議場に向かう兵士ら 国会(定数300)で弾劾訴追案を可決するには、在籍議員の3分の2に当たる200議席以上の賛成が必要となる。与党「国民の力」は現在108議席を占め、3分の1を上回る。 だが国民の力の韓東勲代表も、尹氏の非常戒厳令について「誤りだ」と激しく反発しており、4日未明に国会が戒厳令の解除を要求する決議案を採決した際は与党議員も賛成した。このため弾劾訴追案が可決される可能性がある。 弾劾訴追案が国会で可決されれば、憲法裁判所が尹氏の罷免の是非を判断する。憲法裁が尹氏の非常戒厳令を違憲だと判断すれば、尹氏は失職。大統領選となる。 韓国では過去に朴槿恵大統領(当時)が弾劾され、失職したことがある。国会は2016年12月、親友による国政介入は違憲だとして朴氏に対する弾劾訴追を圧倒的多数で可決。憲法裁判所は17年3月、国政介入を違法・違憲と認定し、朴氏の罷免を言い渡した。【ソウル福岡静哉】