9月の猛暑日、初の1000地点超え 早くも最多の2010年超える
9月に入り最高気温が35度以上の猛暑日地点が東、西日本で毎日観測され、18日までに初めて1000地点を突破して計1171地点に上ったことが気象庁の観測データから分かった。9月に猛暑日が10日以上連続するのも初めて。この「異常な残暑」は月末まで続く見通しで、9月の史上最多だった2010年の2倍を超える可能性もある。 同庁の観測地点は全国に914あり、猛暑日を含む30度以上の真夏日地点は9月1日以降も連日6割を超え、各地で9月の最高気温を更新している。 そのうち猛暑日地点は7月1日から8月28日まで連日観測され、同29日に0地点となった後の30日以降も再び毎日続く。現在の観測体制になった2010年以降、9月の猛暑日地点が最多だったのは同年(978地点)だが、今年は月半ばの17日に1000地点を突破。18日に132地点、19日も午後5時までに131地点観測され、月内に2000地点に達する勢いだ。 同庁によると、例年は8月下旬頃から太平洋高気圧が東へ移動することで偏西風が南下し、大陸からの冷気に日本が覆われて秋が深まっていく。ところが今年は、日本周辺の海面水温が昨年よりも高く、太平洋高気圧が西へ大きく張り出す8月と同様の気象環境が続いている。 ただ、今年は秋にも日本の冬が平年より寒くなるとされるラニーニャ現象の発生が予想されており、「暑い秋」の後は一転して「厳しい冬」が到来する可能性もある。
日本農業新聞