変更に次ぐ変更「これで完成ということにはならない」ドライバー混乱の交差点が2度目の通行区分変更…"歩車分離式信号"で渋滞緩和の効果は?
北陸放送
金沢市中心部にあり、通勤時間帯の交通量が多い兼六園下交差点では、歩行者と車の通行を分ける「歩車分離式信号」の交通実験が、10月から行われています。 【写真を見る】変更に次ぐ変更「これで完成ということにはならない」ドライバー混乱の交差点が2度目の通行区分変更…"歩車分離式信号"で渋滞緩和の効果は? その一環として19日から新たに、橋場町方面から進入する車の通行区分が変わりました。渋滞の解消と歩行者の安全確保を目的とした今回の実験、きのう18日ときょう19日の朝、同じ時間帯を取材してきました。 その効果はいかに? 兵藤遥陽キャスターリポート(きのう) 「午前8時の兼六園交差点ですが左側のレーンには長い列ができています」 ■兼六園下交差点は、5年間で8件の人身事故、信号機の運用を見直し 兼六園や金沢城公園にほど近く、多くの観光客や車が行き交う兼六園下交差点。 これまで、石引方面からと橋場町方面から交差点に進入する際は時差式の信号となっていましたが、2023年までの5年間に8件の人身事故が発生したため、石川県警は安全対策として信号機の見直しに舵を切りました。 ■歩車分離式信号を導入 その対策が「歩車分離式信号」です。 歩車分離式信号とは、車の通行と歩行者の横断が重ならないよう、青信号のタイミングを完全に分けるシステム。 歩行者の安全確保に一定の効果を発揮する一方、車両の停止時間が長くなることで、渋滞をさらに引き起こす恐れもあり、県警では今回、2つのパターンで実験を行っています。 ■1回目の実験では中央車線「直進と右折」から「右折のみ」に変更 10月17日から始まった1回目の実験では、橋場町方面から交差点に向かう車について、3つの車線のうち中央の車線を「直進と右折」から「右折のみ」に切り替えました。 これにより専用レーンが2車線となった右折車は想定よりも混雑しなかった一方、直進車と左折する車が残りの1車線に集中し、混雑に拍車をかけました。 ■19日からは、「右折のみ」から「直進のみ」に再度変更 そして、19日、新たに取った対策は、「右折のみ」に変更した中央車線の通行区分を、今度は「直進のみ」に再度変更し、右折車線を1つに減らしました。