那須川天心、武居由樹との対決は「ちょっと待って」その理由とは
10月14日(月・祝)東京・有明アリーナで行われる[WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦]に出場する、同級1位の那須川天心(26=帝拳)が2日都内で公開練習を行い「アッパー、ボディなどパンチの種類が増えた」「コンビネーションではなく流れで打っている」という、多彩で流れるようなミット打ち、シャドウを披露。 また以前から那須川との対戦を希望している、現WBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)からのラブコールについて「もうちょっと待って下さい」とまだ時期ではないとアンサーした。 【フォト・動画】那須川天心の高速シャドウ&破壊力抜群のミット打ち! 那須川は公開練習で、粟生隆寛トレーナーの持つミットに、ステップと一体化したような滑らかで強力なパンチを打ち込んでみせた。 那須川は「今まではワンツーや単発のフックだけだったが、アッパーやボディ、左から右に繋げられるようになった。手数ではなく、パンチの種類が増えた」と進化を見せる。 コンビネーションを打とうと思ってやっているのではなく「流れの中で判断していく、他の選手には無いもの。身体の使い方をやってきたら、パンチの種類が増えてきた」と類まれな身体能力を向上させていった結果だと言う。 身体の使い方については「パワーが増したと言われるけど、パワーは多分ついてない。内から来るタイミングや、身体の使い方、自分の体勢で打てるようになり、威力が上がったように見える。パワーで倒すと言う感じではないので、流れの中で倒すと言う感じ」と”天心スタイル”で自然とKOを発生させる。 一方、粟生トレーナーも「パワーは最初にミットを持った時から比べ物にならない」と評価、浜田剛史代表も「スピードもパンチ力も精度も急激に伸びている」と太鼓判を押す。 そんな”急激進化”を起こしている那須川だが、武居からの対戦希望の話が出ると那須川は「チャンピオンから言ってくれる。前回、自分がああいう勝ち方(3R KO勝利)をしてなかったら言われなかった。時期が近づいてきているのかな」とコメント。 しかし「まだ5戦目で今年新鋭賞もらったばかりの新人なので。焦らないで、トランキーロ(スペイン語で”落ち着け”)、気長に行きましょう。まだまだ強くなるので、もうちょっと待ってて。気長に行きましょう」とまだ時期ではないとした。 この試合で勝利し、アジア王座を獲れば世界挑戦に近づく。今回はボクシング転向して最軽量の53.5kgだが「気を抜けない、そこでどんな動きが出来るか」と引き締める。 しかし初のタイトル戦ということについては「意識はしてない。世界に向けて切符が必要。その手段でおまけみたいなもの」とことさら気負うこともない。 那須川は王座獲得し、武居の待つ王座に近づくことが出来るか。