【気になる輸入車⑩-1】2023年一番印象に残ったクルマ、2024年に期待するクルマ「本誌執筆陣が語る、それぞれのイヤーカー:前編」
その性能の限界ははるか先に「マクラーレン 750S」── 飯田裕子
2023年もさまざまなクルマたちのハンドルを握ったモーターマガジン執筆陣が、年間を通じてもっとも印象に残ったクルマを選ぶ。(Motor Magazine2024年2月号より) 【写真はこちら】今までのクルマとは異なる様々な創意工夫に触れる機会も増え、100年に1度のなんとやらを、ひしひしと実感(全24枚) 23年もさまざまな新型BEVが登場した一方で、BMWのX1のように3種の動力から選べるクルマが登場していることも今の時代を象徴している、と改めて印象に残る。 そんな中で23年、私のロードカーの性能の概念を衝撃的に変える体験をさせてくれたのが750psにパワーアップした一方で30kgも軽くなったマクラーレン750Sだった。エストリルサーキットを走行し280km/hからのブレーキング。 足下の制動性能に加えリアウイングが瞬時に最大角度で起き上がり制動距離を短縮させ、安定したコーナリングも可能。スピード、減速、コーナリングなどその性能の限界ははるか先にあって出会うことはなかったが、今こそピュアエンジンを搭載するピュアなスポーツカーも尊くて愛おしい。 市街地の乗り心地が良いのがまた素晴らしい。 ■飯田裕子が2024年に期待する1台 「MINI」 24年の注目モデルは新型MINI。2030年に完全電動化を目指すMINI。まずデザイン、そしてBEVのMINIのMINIらしいドライブフィールに期待しています。
完成度は驚くほど高い「ロータス エレトレ」 ── 石井昌道
プリミティブなライトウエイトスポーツとは決別し、ハイパフォーマンスで洗練されたBEVブランドへと変貌を遂げている最中のロータス。 実質的な第1弾商品であるエレトレは2500万円級のハイパーSUVで、いくら大きな投資があったからといって、いきなりそんなモデルがまともに造れるのかと疑っていたが、乗ってみたら驚くほど完成度が高かった。速いのはもちろんのこと、動的にも静的にも質感が高く、ハイブランドのライバルと比肩するレベル。 頻繁にイギリス・ヘセルの本社に取材にいかせてもらって工場もプリミティブだったことを知る身からすると余計に驚きは増すのだが、新たにドイツに開発拠点を設けて欧州中から優秀なエンジニアを集めて開発したそうだ。ブランド再構築が成功するかどうかは未知数だが、クルマがいいのは間違いない。 ■石井正道が2024年に期待する1台 「MINI」 24年に期待しているのはMINI。BEVが主役となりつつエンジンも残されるという戦略にくわえ、シンプル&クリーンなデザインが楽しみなのだ。
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