【気になる輸入車⑩-1】2023年一番印象に残ったクルマ、2024年に期待するクルマ「本誌執筆陣が語る、それぞれのイヤーカー:前編」
クルマの関係性を大幅に革新した「BMW iX1」 ── 金子浩久
2023年にもっとも印象深かったのは、BMW iX1。他の最新BMWのBEVシリーズのADAS機能とも共通しているが、大変に優れているからだ。 「アシストプラス」と名付けられ、渋滞時にはハンドルから手を離すことができる。ACCもLKASも働かさせ、渋滞に遭遇して60km/h以下になると「アシストプラス準備中」の表示が現れる。作動させるのはハンドルから手を離せば良いだけというシンプルな操作方法とわかりやすいインターフェイスに驚かされた。 加えて、回生ブレーキのアダプティブモードの発想も優秀だ。ふたつを組み合わせることによって、今までドライバーが行っていた運転操作の一部を明確にクルマ側が肩代わりしてくれる。ドライバーとクルマの関係性を大幅に革新している。 喰わず嫌いだった人も使うようになるだろう。その革新ぶりこそが、まさに2023年を代表する1台にふさわしい「新しさ」に満ちている。 金子浩久が2024年に期待する1台「BYDシール」
徹底してフレンドリーなインターフェイス「ヒョンデ コナ」 ── 河村康彦
一番印象に残った輸入車はヒョンデ コナ。日本での乗用車販売に「再参入」を図ったこのブランドは、日本車との直接競合を回避する戦略からパワーユニットをBEVに限定。 しかしテストドライブで心底感心をさせられたのは、「そこ」ではなくさまざまなユーザーインターフェースの徹底したフレンドリーさだった。昨今、コクピットドリルを受けないとシステムの起動すらままならず、モデルチェンジの度に使いづらくなるモデルも少なくない。 が、このモデルは「予習」なしでもほぼすべての機能を直感的に扱え、すなわちレンタカーやシェアカーとの親和性も抜群。さらに、トンネルに入ると空調が内気循環になったりウインカーを出すとメーター内に側後方の画像が割り込み表示されたりと、真のおもてなしと受け取れる機能を走り込みを重ねて開発されてきたことを実感出来たのである。 ■河村康彦が2024年に期待する1台「ポルシェ パナメーラ」 24年に期待したいのは発表されたばかりの新型パナメーラ。とくに「革新的」と紹介されるオプションのサスペンションに興味津々!
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