正社員を辞めたことのある女性の割合は? 退職した理由を聞いてみた【600人アンケート結果】
賃金や安定性が高く、福利厚生が充実しているなど、魅力が多い正社員という雇用形態。ですが、結婚や出産・育児を機に、正社員として就職した企業を退職したり、パートタイムやアルバイトの仕事に移ったりする人は多いようです。 【グラフで確認】結婚や出産で女性が退職または雇用形態を変えた理由とは? 仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研(運営:ビースタイル ホールディングス)』が、今年3月、「正社員経験と退職」をテーマに、606人にインターネット・アンケート調査を行いました。その結果を元に、結婚や出産と雇用形態の関係について一緒に考えてみましょう! 調査手法:インターネットリサーチ(無記名式) 調査実施日:2024年3月12日(火)~2024年3月19日(火)まで 調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者 ※既婚女性のみ * * * ■「正社員として働き続けるのは心身に負担」という人が5割! まず、「あなたは、これまでに正社員として働いた経験はありますか」という質問をしてみたところ、「6年以上」と答えた方が方が約半数でした。 続けて、正社員として働いた経験年数がゼロ以外の方に、「あなたは正社員として働いていた時、結婚や出産が理由でパートなど正社員以外の雇用形態に変えた、または退職したことがありますか」と尋ねると、「退職したことがある」と答えた方が78.2%もいました。なかでも多いのが「雇用形態を変えたことも、退職したこともある」を選んだ方で、全体の約半数にあたります。雇用形態をパートやアルバイトに変えてでも、なんとかして働き続けたいと考える方が多いのかもしれません。 この質問への回答を子どもの有無で比較してみると、子どもがいなくて退職した経験のある方は64.5%なのに対し、子どもがいて退職した経験のある方は80.1%にのぼっています。 では、結婚や出産で正社員以外に変えた、または退職した人に、その理由を聞いてみましょう(複数回答)。多いのが「正社員として働き続けるのは心身に負担がかかる」「正社員として働き続けるのは時間的に難しい」で、ともに50%近くを占めています。続いて、「家族の協力が得られなかった」が25%前後です。 実際、フリーコメントにも、仕事と家庭の両立の厳しさを訴える声がたくさん寄せられました。 ・家事と仕事ワンオペが現実で、会社の制度が無い限りキャリアは捨てるしかない(50代:正社員) ・職種によって仕事と家庭の両立が全くできない(30代:パート/アルバイト) ・家庭は家事だけではなく、子育てが入ると高い壁が立ちはだかる(50代:派遣社員) ・保育園問題と、子どもが病気になった時の休暇の取りやすさを改善してほしい(20代:今は働いていない) ・何より会社の理解がないと始まらない(40代:パート/アルバイト) ・幼少期の数年は、子どもとの生活を優先したい。その後にキャリアアップ可能なようにブランクがあっても活躍できる社会が望ましい(50代:パート/アルバイト) ・通勤時間を含めて仕事に拘束される時間が少なくなれば、家庭と仕事の両立をしやすくなる人も多いと思う(50代:今は働いていない) ・在宅ワークがもっと増えれば良い(40代:パート/アルバイト) しゅふ JOB総研 研究顧問 川上敬太郎さんは、こう言います。 「正社員と呼ばれる雇用形態で働いている人も、ライフステージによって様々な影響を受けることがあります。アンケート結果を見ると、母親になった人は正社員を退職した比率が高く、また正社員経験が短くなる傾向にあることが伺えます。 退職したことがある人に理由を尋ねたところ、最も多かったのは「正社員として働き続けるのは心身に負担がかかる」。次いで「正社員として働き続けるのは時間的に難しい」、「家族の協力が得られなかった」という結果に。正社員という雇用形態は結婚後の女性に負担をかけ、また出産した人にはさらに大きな負担がかかっているようです。共働き世帯が増え続けている昨今、働く母にかかっている負担の大きさについて考えてみていただきたいと思います」 みなさんのなかにも、同じように仕事と家庭の両立に悩んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか。 現在の仕事を負担に感じている方は、在宅で、フレキシブルに、短時間からできる仕事を探してみるのもありかもしれません。 通勤時間を仕事にあてることができる、自分のペースで好きな時間に働ける、幼い子どもの育児とも両立しやすい、など、在宅ワークは子育て世代にとって魅力的な点がいろいろあります。 在宅ワークにはさまざまな種類がありますが、たとえばWeb上に掲載する文章を執筆する「Webライター」なら、初期投資もほとんど必要ないので気負わずチャレンジできるかもしれませんね。 あなたも自分らしい生き方をするために、アクションを起こしてみませんか? 文=高梨奈々