レースカスタムの前にCRF250Lで林道ツーリングを堪能!【国産トレールバイクで伝統の日高エンデューロに挑戦! 宮崎大吾の日高参戦記 VOL.2】
日高はあえてスタンダードのままで
と、今回はマイペースでのんびりと林道を楽しんできたのですが、もちろん日高のことも頭に入れて考えながら走っていました。サスペンションに関しては、CRF250Lでの初参戦ということで、トレール車でのチャレンジという企画のテーマにそって、あえてスタンダードのままでいこうと走りながら決めました。 変更するのはギヤ比。スタンダードの前後スプロケットは14/40Tですが、同じくCRF250Lで日高に参戦をされる予定の大阪の「モーターサイクルショップ ニュートン」の高橋店長は旧知の間柄で、日高をよくご存知ですし、今年のJNCC開幕戦にCRF250Lで参戦していたショップですので、アドバイスをいただきました。教えていただいた情報に従って、まずはフロントを12Tへ変更してショート化します。これだけならばチェーン交換が不要で経済的とのことです。このギヤ比で走ってみて、まだパンチ不足を感じるようならリアスプロケ丁数を42Tまで増やし、チェーン交換をするかもしれません。高橋店長によれば「今の所JNCCやちょっとした難所の林道は問題ありません。伸びやかなエンジンで6速あるので、超高速以外は日高でもOKかなと思っています。もともとパンチが弱いのでギア比を下げたところでモリモリにはなりません(笑)。ハマった時の力がないのでそこが欠点ですね。ガレ場の登りとかスリッピーな所は優しいい出だしと車重で案外イケます!」とアドバイスをいただきました。ちなみに「スタックしたらお互い助けましょうね」と、前もって話し合ってています(笑)。 ほかにはハンドルバー、ステップ、ブレーキ&クラッチレバー、シフトペダル、スキッドプレート、ヘッドライトガード、チェーンガイド、スイングアームプロテクションなどの商品をすでに決めているので、次回以降のコラムでご紹介したいと思います。
日高2デイズエンデューロ(HTDE)とはこんなレースです!
────────── 「ルート(移動路)」の魅力について ────────── 前回のコラムで日高の歴史や「オンタイムエンデューロ」と「クロスカントリー」の違いなどを書きましたが、今回は「ルート(移動路)」についてです。オンタイムエンデューロには「テスト(タイム計測区間)」と「ルート(移動路)」があり、順位はテストの合計タイムで決定します。ルートは文字通り移動するための道ですが、時間制限がされたなかで様々なダート区間を含む行程をミスなく走り抜ける必要があります。クローズドコースで行われるレースでは割と持ち時間に余裕がなくて、ルートも良いペースで走り続けなければいけないことも多いのですが、1周が長い日高の場合はそこまでタイムがタイトということも少なく、わりと余裕があるはずです。とはいえ、実際に走ってみないとタイム設定の余裕度はわからないので、手を抜かずに淡々と確実に走る必要はあります。 このように和やかな一面もある日高ですが、あくまでもレース中ですから途中で食事したりコンビニで買い物をすることはありません。またガソリンスタンドで燃料補給することもせず、その代わりに途中に定められた給油ポイントで補給することが許されています。タイムチェック前に数分間余っていた場合は、同じ組や前後のライダー達とのしばしの会話も楽しむことができます。他のレースでは競争中に会話することなど考えられませんが、オンタイムレースの特徴は、ちょっとした連帯感や、旅の要素=ツーリズムも感じられることなのだ思います。 ➤VOL.3へ続く!
宮崎大吾