【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが注目…10月第2週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」
今週は、8月の毎月勤労統計などに注目
来週は、8月の毎月勤労統計などに注目しています(図表5)。 7月の毎月勤労統計では、ボーナスの上振れにより実質賃金が前年比+0.3%(6月:同+1.1%)と2か月連続の増加となりました(図表6)。 賃金の実質化には、消費者物価指数「持家の帰属家賃を除く総合」(以下、物価)が用いられ、8月は前年比+3.5%(7月:同+3.2%)となっています。2023年8月から開始した電気・ガス代補助金が7月(6月使用分)でいったん終了し、電気代、都市ガス代が高い伸びとなったことが物価を押し上げました。この点は、8月の実質賃金の下押しに作用することになるものの、11月以降の物価上昇率は補助金の終了により鈍化する可能性が高いと考えられます。 名目賃金については、ボーナス(特別に支払われた給与)の上振れを主因として、6月が前年比+4.5%、7月が同+3.4%と高い伸びを示しました。8月はボーナスの影響が薄れることで名目賃金の伸びは鈍化する可能性があります(所定内給与の推移は図表7参照)。 以上を踏まえると、8月の実質賃金は小幅なマイナスになる可能性があるものの、12月以降は物価上昇率が鈍化することから、実質賃金はプラス圏で安定的に推移することが予想されます。実質賃金が増加すれば、「賃金と物価の好循環」実現への確度が高まり、追加利上げを模索する日銀の後押しとなりそうです。 東京海上アセットマネジメント ※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが注目…10月第2週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」』を参照)。
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