パートナーが妊娠したら「自身の母子手帳を確認して」現役産婦人科医が勧める理由
\遠藤先生から伝えたいこと/
・妊婦さんのパートナーとして十分な予防接種を ・特に風疹の予防接種については自身の接種回数を確認 本当にベストなタイミングは妊娠前に予防接種をすることです!
「タバコ」って赤ちゃんにどんな影響があるの?
「タバコがやめられない」「妊娠したのにパートナーが禁煙してくれない」など、タバコに関するさまざまな悩みがあると思います。タバコはハッキリいって「百害あって一利なし!」。 喫煙(受動喫煙を含む)によって、不妊・子宮外 妊娠・流産・早産・死産・前期破水・常位胎盤早期剥離・前置胎盤・胎児奇形・低出生体重児・乳幼児突然死症候群など、妊娠・出産で起きうる異常の確率が、軒並み増加する傾向にあります。タバコを吸う妊婦さんはあまりいないと思いますが、他人の吸ったタバコの煙を吸い込む受動喫煙についても、注意してください! タバコには、化学物質が4000種類以上含まれており、なんと200種類以上は人体にとって有害なんです。さらに有害物質の多くは、タバコの点火部分から出る副流煙にあります。 だから、「自分は吸わないから大丈夫」と涼しい顔ができないのです。特に有害なのがニコチン。これは血管を収縮させる作用があります。赤ちゃんとお母さんをつなぐ胎盤は血管の塊でできているため、ニコチンの血管収縮作用で、赤ちゃんが慢性的な栄養不足となり、体重が増加しにくくなります。 喫煙本数が1日5~20本の場合で250g、20本以上では350g体重増加が抑制されたという報告もあるほど。たった350g? と思うかもしれませんが、出生時の赤ちゃんの体重が約3000gと考えると、1割以上体重が少なくなるので、かなり大きな値です。 もうひとつの化学物質が、一酸化炭素(CO)です。一酸化炭素というと、ガス漏れなどで中毒者が出たニュースや練炭による自殺などの原因として、耳にしたこともあるかもしれません。一酸化炭素は血中の酸素を運ぶヘモグロビンと、非常にくっつきやすく、酸素が体内に回るのを邪魔してしまいます。その結果、呼吸はできるのになぜか苦しいという事態に......。おなかの赤ちゃんも同じで、慢性的な低酸素状態が続くため、脳の発達に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。 妊娠中だけでなく、その後の子育てにおいても脳の発達や健康に悪影響を及ぼすことがわかってきているので、妊娠を機に本人はもちろん、パートナーも禁煙することが大切です。ちなみに私は非喫煙者ですが、禁煙する際は、徐々にタバコの本数を減らしても、成功率が非常に低いことが証明されています。なるべく家族揃って、スパッとやめましょう!
\遠藤先生から伝えたいこと/
・受動喫煙を含むタバコは、百害あって一利なし! ・後の赤ちゃんにも悪影響を及ぼすので、家族で禁煙を 赤ちゃんを危険にさらさないよう、タバコは家族で一斉にやめるのがベスト!  電子タバコについても同様に控えるのが無難です。
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