たった1分で効果が! 精神科医に聞いた、緊張したときに“すぐできる”3つの緩和法
【ファクト③】セロトニンの量が低下すると緊張しやすい
緊張しやすいあなたは、普段から「イライラしやすい」「怒りっぽい」「気分が不安定」などの傾向がないでしょうか。あるいは、「やる気が出ない」「朝起きるのがつらい」といった、うつ的な症状がないでしょうか。 どちらかに当てはまる場合は、「セロトニン量の低下」が疑われます。セロトニンは、「脳の指揮者」とも言われ、テンポの速い演奏者がいたら、それを指摘してテンポを調整するように、ノルアドレナリンの増えすぎなどをコントロールします。 逆に、セロトニン神経が弱っていると、ノルアドレナリンが簡単に暴走しやすくなります。つまり、「緊張」や「不安」が起こりやすくなります。 緊張しやすい人や感情が不安定という人は、セロトニン神経が疲れている可能性があります。つまり、セロトニンを活性化すれば、緊張はコントロールできるのです。 セロトニン神経を活性化する方法は、「朝散歩」です。ちゃんと習慣として取り組んでいれば、緊張をコントロールできるようになるはずです。
【ToDo③】1分で効果が出る緊張緩和法
次に、緊張する場面で即効性のある「緊張緩和法」を紹介します。ちゃんと睡眠をとり、日頃から朝散歩をしている上で、取り入れてみてください。 (1)正しい深呼吸 緊張と聞いてすぐに思いつく対処法は、「深呼吸」でしょう。しかし、「深呼吸をしたって緊張は収まらない」と思っているのではないでしょうか。 それは、深呼吸の仕方が根本的に間違っているからです。ちゃんと正しい深呼吸をすれば、副交感神経が優位になるので、必ず緊張は軽減し、鎮まります。 大きく息を吸って(吸気)、2倍以上の時間をかけて息を吐く(呼気)のが正しい深呼吸です。呼気の時間を2倍以上とらないと、交感神経を刺激し、緊張が余計にひどくなるので要注意です。また、呼気は、細く長く10秒以上(できれば20秒以上)かけてすべてを吐き切り、腹式呼吸(横隔膜を上下させる)であることも大事です。この方法を正しく行わないと、深呼吸の緊張抑制効果は最大化しません。下記に、時計を見ながら深呼吸を行う「時計法」をまとめたので、実践してみてください。