【毎日書評】「ムダなアイドリング時間を減らす」すぐやるために有効なトヨタ流仕事術
休憩後の再スタートで、いち早く集中モードになる
仕事に集中できているときは、休憩をとらずに「キリのいいところまでやってしまおう」と思いがち。 しかし、「キリのいいところまでやった」というスッキリ感が心理的な完了状態を生み出し、再スタートを鈍らせてしまう可能性もあるそうです。そこで著者は、休憩後、速やかに再スタートするためのステップを紹介しています。 STEP1「キリのいいところ」を見定める まず、費やせる時間と作業プロセスを勘案して、通常であれば、このあたりで区切ると「キリがいいよね」という中間目標を見定めます。 キリのいいところ(中間目標)を定めることで、進捗度が測れ、達成意欲もわく、というメリットもあります。(87ページより) 見事に計画どおりとなれば、心理的に「完了」状態が生まれやすくなるというわけです。(86ページより) STEP2意図的に心理的「未完了」状態をつくって、休憩に入る ちなみにSTEP1で定めたキリのいいところ(中間目標)ではなく、あえてその一歩手前の中途半端なところで作業を終え、「着手中」の状態で休憩に入るのもいいそうです。 休憩中も作業のことを頭にとどめておけば、常に気にしているような状態にでき、再開したときの起動時間を短くできるから。 【心理的「未完了」状態をつくり出す方法】 ・基本パターン:「キリのいいところ」の一歩手前で作業を中断する → 休憩後にすぐに取り掛かるべき作業のメモを残すと効果的 ・応用パターン:「キリのいいところ」まで作業してしまった場合 → あえて次の作業の最初の一歩まで手を付ける (88~89ページより) どちらにしても、「作業のことがなんとなく気になっている状態」をつくり出せるわけです。(86ページより) 著者が10年かけ、試行錯誤を繰り返しながら身につけたという仕事術を、すぐに実践できるようにまとめた実践的な一冊。現状を打破したいという思いがある方にとっては、大きく役立ってくれそうです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 青春出版社
印南敦史