自己愛が強いと「スマホ依存症」になりやすい?ルーマニアの調査が指摘
世界中の人々とコミュニケーションを取ったりと便利な面がある一方で、メンタルヘルスに悪影響を与える恐れがあると問題視されているSNS。先日発表されたある調査では、自己愛が強い感覚がある人は「スマホ依存症(ノモフォビア)」になりやすいことが判明したという。
自己愛が強いとスマホ依存症になりやすい?
<NEW YORK POST>によると、ルーマニアにあるアレクサンドル・ヨアン・クザ大学の研究者であるアレクサンドラ・マフテイ氏とアクナナ=マリア・パトラウシュアヌ氏は、18歳から45歳までの559人を対象に、自己愛の強さやストレスの感じ方、SNS中毒の症状、スマホ依存症かをチェックするテストを含むオンライン調査を実施。 「スマホで常に情報にアクセスできないと落ち着かない」「この1年間で、仕事や学業に悪影響を及ぼすほどSNSを利用したことがある」などといった質問をしたところ、自己愛が強い感覚をもつ傾向がある人ほどかなりの確率で、スマホ依存症を経験する可能性が高いことが明らかに。 また自己愛が強い感覚のある人は、他人からの称賛を通じて“自分の価値”を感じたいという欲求があり、それは「いいね!」やコメントによって満たされやすいという。 『The Journal of Psychology』に掲載された研究では、スマホ依存症や自己愛、ストレス、SNS中毒のすべてが人々の行動にどのような影響を及ぼすかを説明。スマホ依存症とSNS中毒は、自己愛とストレスのレベルの相関関係を裏付けているという。 「自己愛の強い人は、スマホ依存症やSNS中毒になりやすい傾向があり、その結果ストレスレベルがさらに高まります」
深刻化するスマホ依存症
医療専門家による健康情報を提供する<Verywell Health>によると、スマホ依存症はテクノロジーの使用と結びついたその他の恐怖や行動嗜癖(しへき)とともに、ますます深刻化しているとのこと。多くの人が仕事や学校、ニュースや娯楽、社会とのつながりをスマホに依存していると思うと、この問題を克服するのは非常に難しいという。 また仕事や大事な人との連絡手段も途絶えてしまうため、完全にスマホの使用を止めるのは現実的ではないはず。しかし“スマホに日常生活を支配されないため”にも、制限や境界線を設ける方法を学ぶのは有効的だとのこと。 たとえば、スマホから離れて別のアクティビティに取り組んだり、無心になってスマホをいじらないよう気晴らしとなるものを見つけて多忙な環境をつくることでもいいという。 完全にスマホから離れるのではなく、リフレッシュできる新たなアクティビティや趣味を見つけて“自然とスマホから離れること”で、きっと不安な気持ちにかられることなく穏やかに過ごせるはず。