高校3年生の子どもが「児童手当」をもらえることに! さかのぼって「過去2年分」も受け取れないのですか? なんだか損をした気分になります…
児童手当制度の改正により、児童手当の支給対象が高校生まで広がったことを知っていますか。高校生の子どもがいる家庭にとってはうれしいニュースですね。 しかし、現在子どもが高校3年生だった場合、過去の2年分を損した気分になる人もいるかもしれません。本記事では、児童手当制度改正の概要と、現在高校3年生の子どもが2年分をさかのぼって受給することが可能かどうかについて解説します。 ▼「3人目3万円」に思わぬ落とし穴! 2024年12月に前倒しになった「児童手当拡充」の注意点
2024年年10月の児童手当改正ポイント
2024年10月から、児童手当が以下のとおり改正されました。 ・所得制限の撤廃 これまでは、所得が一定額を超える家庭には児童手当が支給されませんでしたが、改正後はこの制限が撤廃されました。これにより、高所得世帯を含むどの家庭も手当を受け取ることができるようになりました。 ・支給期間の延長 これまでは中学生までが支給対象でしたが、改正後は高校生年代まで延長されました。具体的には、18歳に達した日以後の最初の3月31日までです。そのため、現在高校3年生の子どもがいる家庭も手当を受け取ることが可能となります。 ・第3子以降の支給額増額 第3子以降に対しては、支給額がこれまでの月1万5000円から3万円に増額されます。これにより、多子世帯への支援が強化され、家計負担が軽減されます。なお、第1子、第2子の支給額は変更なく、3歳未満が月1万5000円、3歳以降が月1万円です。 ・支給回数の増加 支給月が年3回から年6回に増加し、偶数月ごとに支給されます。より頻繁に手当が支給されるようになったため、家庭の資金管理がしやすくなります。 改正によって、これまで支援を受けられなかった家庭も新たに支援を受けられるようになり、家計にとって大きなプラスとなるでしょう。
過去にさかのぼって手当をもらえる?
現在高校3年生の子どもの児童手当について「高校1、2年生の分をさかのぼって受け取れるの?」と気になった人もいるかもしれません。 しかし残念ながら、児童手当は過去にさかのぼって受け取ることはできません。児童手当法の改正は2024年10月に施行されるため、あくまでその時点で高校生年代である人が新たに支給対象となるのです。 児童手当の支給開始時期は、原則として支給申請をした月の翌月分からとなります。しかし、今回の改正により新たに受給対象となる人については、猶予期間として、2025年3月31日までに申請をした場合に限り、2024年10月分から受給することができます。 多くの自治体が、新たに児童手当の対象となる家庭に対して申請勧奨の案内を送付しています。手続きを忘れていた場合は早めに申請し、もらい損ねることがないように注意しましょう。