本田らブラジルW杯戦士は4年後も代表で活躍できるか?
最終的なスコアは1対4。第2戦から先発メンバーを8人入れ替え、実質的な一軍半で臨んできたコロンビアに攻守両面で実力差を見せつけられた。ザックジャパンのワールドカップ・ブラジル大会はひとつの勝利もあげられないまま、グループCの最下位で幕を閉じた。 勝負をかける後半に入ってから、日本がペナルティーエリア内で作った決定機はむしろ減った。DF内田篤人(シャルケ)と岡崎のワンツーで右サイドを崩し、内田の低く速いクロスに対してFW大久保嘉人(川崎フロンターレ)がジャンピングボレーを放った21分と、FW柿谷曜一朗(セレッソ大阪)がスルーパスに抜け出したアディショナルタイムの2つのシーンくらいしか、見ている側が期待感を込めて腰を浮かせることはなかった。 しかし、前者の一撃はゴールの枠をとらえ切れず、後者が放ったシュートはモンドラゴンに弾き返されてしまった。元日本代表MFで、現在は解説者を務める水沼貴史氏は「ペナルティーエリアの中へ入り込んでいく術をもっと身につけないと、厳しいと言わざるを得ない」と攻撃面の課題を挙げた。 「相手ゴール前で、パスを出して終わるパターンが残念ながら多すぎる。パスサッカーを標榜しているのならば、ボールを走らせているだけではダメ。パスを出した人も走ってパスをもらうようにしないと連動性は生まれてこないし、3人目の動きというものも出てこない。パスをして走るというプレーは至極単純なことであり、サッカーにおける基本中の基本だからこそ、これが出ないようでは苦しくなってしまう。日本になぜパス・アンド・ゴーが少ないのかは、実際に選手たちに聞いてみないとわからない。いいパスが通った瞬間に思わず満足してしまうのかもしれないし、そのような志向がないのかもしれない。しかし、ワールドカップ独特の緊張感が漂い、メンタルをコントロールすることも難しい中で、こうした基本ができるようにならないといけないし、そのためにはプレッシャーの中でもぶれない技術を身につける必要がある」。