オリンピックの閉会式、衣装デザインはケヴィン・ジェルマニエ。
スタッド・ド・フランスで8月11日に開催されるオリンピックの閉会式。オリンピックが始まってもいないのにすでにリハーサルが行われたことが話題となったが、開会式と同様に演出はトマ・ジョリーに託されている。ケヴィン・ヴィヴェスの振り付けによるダンス、アクロバット、サーカスが展開され、出演するアーティストたちのコスチュームをKevin Gerrmanier(ケヴィン・ジェルマニエ)がデザインすることが発表された。 ケヴィンはスイスの出身で、パリコレでは毎回カラフルでグラマラスなショーを展開している。ミュージックカセットテープを編んだドレスを作ったり、スワロスキーのクリスタルのストックなどリサイクル素材を用いたり、持続可能なファッションと革新的デザインを追求し続けているデザイナーだ。 彼の2023/24年秋冬コレクションを振り返ってみよう。トマ・ジョリーがなぜケヴィンを閉会式のショー「records」のコスチュームデザイナーに選んだのか、またケヴィンがどんな衣装をデザインするのかが見えてくるかもしれない。2月27日にショーが行われたのは、パリ10区の古い劇場だった。ステージで吹奏楽が演奏され、ショーを開幕したのは彼のショーでおなじみのドラッグクイーンのLa Grande Dameである。テーマは「les Epineuses(レゼピヌーズ/荊の女たち)」で、荊の強さと美しさの二面性を讃えたエネルギーあふれるコレクションだった。
ファーストルックを着たドラッグクイーンのLa grande dame(ラ・グランド・ダム)。
ビーズのバッグもブランドの人気商品だ。
このコレクションは前シーズンの「Les Venimeuses(レ・ヴニムーズ/有毒な女たち)」の続編。
テーマ通り、ドレスには美しい荊が。
不思議な国の植物のようなルックも見られた。
100パーセント、アップサイクリングというのが信じられないクリエーション。