「自分でやったほうが早い病」かかる人の“根本原因”。リーダーがこう考えると、組織はダメになる
マネジメントの階層によって、それぞれのスキルが求められる割合が変わってくるのがポイントです。 テクニカルスキル……業務を確実に行うために必要となる実務的な技術や能力です。たとえばパソコン操作が得意、IT技術に長けている、経理が得意、 電話対応が素晴らしい、商品知識が豊富、 セールスのプレゼンが上手、といった専門的なスキルです。 ヒューマンスキル……周りの人たちと人間関係を築き、それを良好に保つために必要な能力、スキルです。部署のメンバーを引っ張っていくリーダーシップや、上司や部下、お客様、取引先など周りの人たちと良い関係を築くことができるコミュニケーション力、上手に他人の意見を聞くことができる傾聴力、言いたいことを人に伝えるプレゼンテーション力、あるいは交渉力などです。
コンセプチュアルスキル……部下から上がってくる断片的な情報を集めて、その中から問題の本質を見極めて判断をする能力です。これにはロジカルシンキングやクリティカルシンキング、問題解決力などが含まれ、客観的に物事を分析し、原因と結果のつながりを理解することが求められます。 これら3つのスキルは、どのマネジメントレベルにおいても必須となりますが、レベルに応じて必要とされる割合が異なります。 ローワーマネジメントでは……「ちゃんとやる人、実行する人」であるローワーマネジメントに求められるのは、主にテクニカルスキルです。
おおよそテクニカルスキルが70%、ヒューマンスキルが20%、コンセプチュアルスキルが10%くらい求められている、と考えておくといいでしょう。 ミドルマネジメントでは……ミドルマネジメントは、部下の指導をするだけでなく、上司から指示を受ける立場であり、取引先や顧客の中でも決裁権のある人と話をする最前線に立つ人です。彼らは多様なコミュニケーション手段を駆使して組織の内外と良い関係を築きます。 また、リーダーシップを発揮してチームを目標達成に導く能力、他人の意見を傾聴したり、効果的にプレゼンテーションや交渉を行ったりするスキルも必要です。ミドルマネジメントには、高い人間関係スキルが求められるのです。