米国株は厳しい局面に直面も、利回り上昇で-モルガンSウィルソン氏
(ブルームバーグ): 米国株は向こう6カ月にわたって厳しい局面に直面する可能性があると、米モルガン・スタンレーのストラテジストらはみている。インフレに対する懸念から米国債利回りが大幅に上昇し、ドルも値上がりするためという。
ストラテジストのマイケル・ウィルソン氏は、6日付のリポートで、米10年債利回りが4.5%超の水準に上昇したことで、S&P500種株価指数と債券利回りは「決定的に負の相関」になったと記した。米30年債利回りは6日、2023年11月以来の高水準を付けた。
ドルは現在、米国外に大きなエクスポージャーを持つ企業を圧迫しかねない水準に近づいており、市場の幅が既に貧弱な状況を踏まえると、今年前半は株式に対してより広範に打撃を与える恐れがあると、ウィルソン氏は指摘した。
リポートでウィルソン氏は2025年について、前半と後半で極めて異なる年となる可能性があると指摘。年後半には減税など市場寄りの政策により、株価は押し上げられる可能性が高いとの見方を示した。
ウィルソン氏のチームは昨年11月の時点で、S&P500種が25年末までに6500前後に達すると予想。これは3日終値を約9%上回る水準。
ウィルソン氏はウォール街きっての弱気派だったが、24年半ばには株式に対してよりポジティブな見方に転じた。
原題:Morgan Stanley’s Wilson Warns of Risk to Stocks as Yields Surge(抜粋)
--取材協力:Michael Msika.
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Omar El Chmouri, Sagarika Jaisinghani