【注目2歳馬】エピファネイア産駒マイエレメントが好タイムで快勝 福永祐一厩舎は2歳新馬戦で初V達成
勝負根性をみせたトータルクラリティ
同日に行われた新潟2歳Sは、北村友一騎手騎乗のバゴ産駒トータルクラリティが勝利。6月の京都芝1600mの新馬戦に続き、連勝で重賞制覇を果たした。 レースは出遅れ気味のスタートだったシンフォーエバーがハナを奪う展開で800m通過は47.7。4番手の外から運んだトータルクラリティは直線、残り400m手前で各馬がずらっと横に広がるところで、手応えよく先頭に立った。しかし、内にもたれたところで外から1番人気のコートアリシアンに半馬身かわされ、大勢は決したかと思われた。 だが、残り100mのところで今度はコートアリシアンが苦しくなり、外にヨレたところで再び差し返し、トータルクラリティが最終的に半馬身差をつけるという勝負根性をみせた。勝ちタイムは1:34.2、2着コートアリシアンも3着以下に3馬身差をつけており、ここでは上位2頭が強かった。 トータルクラリティは新馬戦でもゴール前の追い比べを差し切ったようにスパッと切れるタイプには見えないが、新馬戦のラスト2F11.4-10.9というラップからも脚力は示していた。持久力勝負で勝負根性がいる展開になれば、さらに大きな舞台での活躍が期待できそうだ。 また、2着コートアリシアンは新馬戦で上がり33.3の末脚を繰り出し、5馬身差快勝をしたように、こちらは切れる牝馬という印象。今回は出遅れから巻き返しての追走に加え、新馬戦とは全く違う展開だったことを踏まえると、敗れはしたが地力の高さは改めて証明したと言える。 ライタープロフィール 三木俊幸 編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
三木俊幸