先週亡くなった祖母へ佐久間朱莉が誓う勝利 「結果で恩返しできたら一番」
<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 初日◇5日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72> 山Pにリオ 沖縄を彩った女子プロドレス姿【写真】 初優勝が期待される佐久間朱莉は、大切な人への思いも胸にこのメジャー大会に臨んでいる。 2アンダー・23位タイで滑りだした初日については、「あまり伸ばせなかったのでもったいないラウンドでした」と振り返る。前半は16番でシビアな2メートルのパーパットを沈め、その後の17番、18番の連続バーディにつなげたが、パーを並べた後半は足踏みした印象が本人に残った。 「フェアウェイに置けず、乗せることで必死。耐えて耐えてのラウンドでした」。沖縄特有の芝が生い茂るラフは警戒ポイントのひとつだが、フェアウェイキープ率は50%(7/14)にとどまった。こうなると、チャンスにつけることが難しくなる。 「メジャーは大切ですし、一年を通して一番気持ちが乗る大会でもあります。そこでいい結果が出せればいい」 今季はここまでに2位が3度と、あと一歩で逃している栄冠をこの大舞台でつかみたいのはもちろんのこと。さらに、沖縄で結果を残したい理由がある。「おばあちゃんが(先週の)2日目(土曜日)の朝に亡くなってしまって…」。もともと同じ屋根の下で暮らし、ここ数年は施設にいた祖母の訃報が「ゴルフ5レディス」出場中の佐久間に届いた。帯同している父・浩太郎さんも今週は会場に来ず、普段とは違う雰囲気のなか試合と向き合っている。 だが今週も出場することを決断した。それは「私にはゴルフしかない。結果で恩返しできたら一番いいだろうし、メジャーという大きな大会で頑張る方がよろこんでくれるんじゃないかなと思って」という思いから。 そして決めた以上はプレーに集中。「私が頑張る姿を見てくれていると思います」。首位とは6打差がついたが、まだ最初の18ホールが終わっただけ。午後組で回る2日目も、暑さはこれまでと変わらないだろうが、穏やかな天候が予想されビッグスコアも期待できる状況だ。 「まずはティショットを練習で修正して。このコースは伸ばしあいになる。(トップが)8アンダーも出ているので、それくらい出したいです」。日本一の女子プロゴルファーになったことを“報告”するため、最善を尽くす。(文・間宮輝憲)