【ボート】松井繁が津で60回目のG1制覇 同一周年V7は史上1位タイ
「ツッキー王座決定戦・G1」(11日、津) 松井繁(54)=大阪・64期・A1=がインからコンマ07のスタートを決めて堂々押し切り、優勝賞金1200万円を獲得。差した松尾充(三重)が2周1マークで磯部誠(愛知)を競り落として2着、磯部が3着を確保した。なお、宮之原輝紀(東京)はフライング(F)を切り、F休み後1年間はG1、G2から出場除外となる。 この男の足跡がボート界の歴史となる。松井は今回の優勝で41年も前にからつで記録された松尾泰宏(引退)の持つ同一周年レースV7に並んだ。そして54歳10カ月での周年優勝は加藤峻二、安岐真人(ともに引退)を抜き、57歳5カ月で優勝した岡本義則(引退)の次となる高齢周年Vとなった。 「7回も津周年を勝つなんてツイてますね。でき過ぎです」と笑う。「今節は乗ったことのない形のペラだったけど、前検から良かった。ベースはそのままで少しの調整で最後まで戦った」と、まさに調整力の勝利だった。G1は60回目、通算144回目の優勝は現役最多。「誰か抜いてみろ!」とファンに言葉を投げかけた。 昨年1月のBBCトーナメント(びわこ)以来となるG1優勝。これで来年3月のSG・クラシック(若松)の出場権も手に入った。「まだそんなことは考えていなかったね。賞金にしてもまだ考えていない」。戦前の16位から13位まで賞金ランクは上がった。意識せずとも意味の大きな勝利を手に、次の徳山G1へ“王者”が勝負に出る。