【竜王戦】藤井聡太竜王「苦しい将棋の多いシリーズ」今年の漢字は? 4連覇会見/一問一答
藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖=22)が佐々木勇気八段(30)の挑戦を受ける、将棋の第37期竜王戦7番勝負第6局が11、12の両日、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われ、後手の藤井が106手で佐々木を下し、シリーズ対戦成績を4勝2敗とし、竜王4連覇を達成し、7冠を堅持した。終局後、「指宿白水館」で記者会見を行った。会見での主な一問一答は以下の通り。 ◇ ◇ ◇ -感想戦も終わり、改めて、いまの率直な気持ちは 藤井 苦しい将棋の多いシリーズだった。なんとかよい結果を出すことができ、ホッとした。新たな課題も見つかった。今後にいかしていければと思う。 -シリーズで印象に残る一局は 藤井 うまく指せたという点では、第1局です。中盤のねじり合いが続いたが、わずかにポイントをあげていくことができた。第4局は、こちらが気づいていない攻め方をされて、気付いたときには形勢が苦しくなっていた。そういった攻め筋があることは勉強になった。 -来期は5連覇、永世竜王の資格がかかる 藤井 新たに見つかった課題を1つ1つ改善していって、実力を高めて来期の竜王戦に臨めるように取り組んでいきたい。 --7冠を維持して年内のタイトル戦を終えた。1年を振り返ると 藤井 竜王戦は佐々木八段に序盤から工夫をされたシリーズでもあった。1年を通してのタイトル戦でも、これまでよりも序盤の工夫が問われることが多かった。私自身も少し指し方を変えてみたところもあった。なかなかうまくいかないところもあり、これからもっと高めていきたい。 -研究が盛んになり、後手番が厳しい時代になってきた。後手番で心がけていることは 藤井 これまでは先手、後手でも一局一局、作戦を考えるというよりも、序盤は自然に指していく方針だった。後手番の場合、それだけではうまくいかないと感じている。少しずつ変化を求めていければと思っている。 -24年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「金」に決まった。「金」の感想は 藤井 政治資金の問題であったり、新NISAがスタートしたり、お金に関する話題が多い1年だと感じています。 -ご自身の「今年の漢字」は 藤井 私自身、とくに今年の漢字で思い浮かんでいるのはないのですが…。対局に関して言えば、少し変化を求めたところもあった。これまでと違った工夫もして、うまくいったところもいかないところもあった。そうですね、そう意味では「変化」の1年でもあったかなと感じています。 -ファンにひと言 藤井 年明けから王将戦、朝日杯が始まる。いい将棋を指せるように、今シリーズの経験をいかして取り組んでいきたい。