【水上の女神~レーサーの素顔(313)】実森美祐
地道に腕を磨きながら、潮目が変わるそのときを待つ。広島支部を代表する人気レーサー・実森は2024年に7優出。5月に地元の宮島で行われたGⅡレディースオールスター(2着)や年末の蒲郡クイーンズクライマックスシリーズ(3着)で6強入りを果たしたが、Vには手が届かなかった。 「地元のレディースオールスターの終盤はしっかり調整できたと思います。それでも1年間優勝できなかったし、ここぞというときにうまく乗れなかった」 もどかしい現状を打開したいが、そう簡単にはいかない。「どうやったら変わるか、今は模索中ですね。もっと自信を持てればいいんですけど…」と活路を見いだそうと努力を続ける。 22年8月のまるがめレディースチャンピオンでは準優までオール連対して優勝戦の絶好枠を獲得したが、痛恨のフライングでGⅠ初優勝を逃した。 「そのこと自体は吹っ切れているけど、そのフライングも自信のなさが影響していた気がします」 ボートレーサーとしての自信は水面で実績を積み上げていくしかない。その点は自身も理解している。今後は4日開幕のびわこGⅢオールレディースを皮切りに、2月にはGI中国地区選手権(徳山)とPGⅠスピードクイーンメモリアル(浜名湖)が控えている。さらなる飛躍を遂げるためにも、引き続き試行錯誤しながら経験を重ねて自信を深めていく。(立山友基) =次回は17日に掲載 ■実森 美祐(さねもり・みゆ) 1996(平成8)年9月11日生まれ、28歳。広島県出身。119期として2016年11月に宮島でデビュー。趣味は映画・音楽鑑賞。特技は暗記。好きな食べ物はパン、チョコレート。4日開幕のびわこGⅢオールレディースに出場予定。156センチ、47キロ。血液型O。