「背後からカメラが…不快感はありました」坂口佳穂が受けたビーチバレー“盗撮被害”の実態「でも、撮られるのを理由に水着を変えるのは…」
今年2月に長女を出産した元ビーチバレー選手の坂口佳穂さん(28歳)。現在はピラティスのインストラクターとして活動しながら、プロラグビー選手の夫とともに育児に励んでいる。NumberWebインタビュー最終回では、ビーチバレー会場で起きている盗撮問題、今後への提言などを聞いた。《全3回》 【写真】ビーチでプレーする坂口佳穂さんの現役時代に、プールで撮影したグラビア写真。今年出産した長女&夫との幸せいっぱいの家族写真も。“新ビーチの妖精”と呼ばれた坂口さんの過去と現在を写真で見る。 ――改めて外からビーチバレー界を見てみて、思うことはありますか? 坂口 国内の大きい大会なのにいつ、どこで開催されているか、率直にわからないと思うことはあります。私が現役のときから周囲から言われていたんですけど、外の立場から見ても確かにわからない。選手の皆さんはそれぞれ発信しているんですけど、明確な情報が広く伝わっていない。地方の大会だと、ローカルのテレビ局がコマーシャルを打つこともあって、お客さんが入っている大会もあるので、街中で目に付くようなプロモーションの力は大きいなと思います。 ――観戦料が無料の大会も多く、事業化という点は大きな課題としてあげられます。 坂口 エンターテインメント性の強いスポーツじゃないですか、ビーチバレーは。そういう視点で、認知度を広めていくことがビーチバレーを発展させる機会になるんじゃないか、と。目に触れる機会があれば、やる人もきっと増えるはずです。初めてビーチバレーを目にした方や体験した方から、“こんなに面白いとは思わなかった”と言われることもあるので。選手個人の発信だけではなく、組織をあげて大々的にプロモーションすることが必要だと思います。
「背後からカメラを向けられ…不快感はありました」
――ビーチバレー界のもうひとつの課題として、女子選手を狙う盗撮被害が増えています。坂口さんが現役のとき、水着でプレーすることに抵抗はありましたか? 坂口 私自身は水着のほうが動きやすいと思っていたので、抵抗はありませんでした。ただ、観客席が近いのでサーブをギリギリまで下がって打つと、背後からたくさんカメラを向けられて撮影されることが多かったです。観客席が近いのも競技の魅力のひとつなので仕方ないのですが、スマホを持って構えて待たれるのは、不快感はありました。下がってサーブを打つのをやめよう、と思うこともありました。 ――打ちたい場所で打てないと戦略にも関わるし、サーブも弱くなってしまう。 坂口 はい、自分のプレーに影響することなので。だからと言って、撮られることを理由に水着でプレーすることは変えたくなかった。周囲の環境を変えるべきだと思っていました。 ――基本的に場内での写真撮影は禁止して、選手との撮影タイムを設けるのもひとつの手段ですね。 坂口 選手が試合間に撮影ブースに立ち寄って、ファンの方と一緒に写真を撮ってふれあえる仕組みはいいと思います。それ以外は、すべてのカメラを禁止。いまのスマホは性能がいいし、選手を守ることを最優先で考えるのであれば、完全にゼロにしてもいいかもしれません。グレーなところがあるから被害が起きてしまうので。
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