50代「喉の不調」これって病気なの?イガイガ、むせる、痛みなど6つの症状【医師が解説】
最近、喉の痛みや、イガイガ、止まらない咳など、喉の不調を訴えるアラフィー世代が急増。これって何が原因?そこで、症状から考えられる病気や対策を耳鼻咽喉科と呼吸器内科の医師が解説。自分の症状を把握して、早めに解決を! 50代から増える体の不調、健康のお悩み
喉のイガイガ
喉のイガイガは、ウイルスや細菌が喉に付着し、それを退治するためにリンパ球や白血球などが働き、サイトカインという炎症物質が放出されて炎症が起きることが大きな原因のひとつ。疾患としては上咽頭炎や喉頭炎などが考えられます。また、喉の乾燥、声の出しすぎ、喫煙、飲酒などによって起こる場合も。(鳴戸先生) 喉のイガイガ感がある場合、呼吸器科の病気で関連があるものといえば、咳喘息。喘息は後鼻漏(こうびろう)やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎を合併することが多いので、イガイガ感を感じることがあります。この場合、2~3週間以上咳が止まらないのが特徴。また呼吸器科の病気ではありませんが、胃酸が逆流する逆流性食道炎でも、イガイガ感が生じることも。(大谷先生)
長引く咳
咳は、外から入ってきたウイルスやホコリなどの異物を気道から取り除こうとして起こる生体防御反応。上咽頭炎や喉頭炎などで喉に炎症が起こっている証拠なので、喉の痛みを伴うことが多いのです。(鳴戸先生) しつこく長く続く咳は、咳喘息の可能性あり。風邪は一日中咳が出ますが、咳喘息の場合は波があり、咳が出ないときは出ないのですが、いったん出ると止まらなくなります。それ以外でも長引く咳は肺炎や肺がん、結核などの疑いもあるので2~3週間以上続くなら呼吸器科に相談を。(大谷先生)
喉の痛み
喉の痛みもイガイガと同じ。喉にウイルスや病原菌が付着し、それを退治しようとリンパ球や白血球などが働くことで炎症物質・サイトカインが放出され、喉に炎症が起きることが大きな原因。病名としては上咽頭炎や咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎などが考えられます。(鳴戸先生) 基本的に喉の痛みは耳鼻咽喉科の病気であることが多いですが、呼吸器内科の病気で考えられるとすれば、ウイルスや細菌の感染によって気道の深い部分の気管支に炎症が起きる気管支炎や、咳喘息や喘息で咳が止まらなくなることに付随して喉が痛む場合もあります。(大谷先生)