「五月病」を予防する7つの対処法、カギは「脳内物質」 メンタルの落ち込み状態は放置してはいけない
仕事中だけでなくプライベートの時間も、同じことがグルグルと頭の中を回り、そのことばかり考え続けているのであれば、それはもう「長時間考えすぎ」といっていい。 また、答えの出ないこととは、「なぜ、あいつが栄転したのか」とか、「なぜ、この親の元に生まれたのだろう」といったことで、結局、これはいくら考えても答えが出ない。にもかかわらず、考えてしまっているのであれば、それは問題だ。 「実は、楽しい・楽しくないにかかわらず、山ほど頭を使うと、“幸せホルモン”のセロトニンやノルアドレナリンなど、モノアミンと呼ばれる神経伝達物質が減ってしまうのです。モノアミンが減ると、朝に元気が出ないと感じるようになります」(川村さん)
■五月病を防ぐ7つの対処法 シグナル(考え方の問題)を感じたら、モノアミンを減らさないように努めることが、五月病の予防につながる。そのためにゴールデンウィークでやっておきたい「日光などの光を浴びる」「運動する」といった対処法を、川村さんは紹介する。 (※外部配信先では表を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください) このなかで、まず実行しやすいのが運動だろう。 なぜ運動が五月病などのうつ状態に予防的に働くのか。川村さんはこう説明する。
「運動をすると筋肉が動き、イリシンというホルモンが放出されます。イリシンは血液を介して脳へ運ばれると、それに反応してBDNF(脳由来栄養因子)が増え、神経細胞がよみがえるのです」 運動といっても、ウォーキングや散歩でOK。激しく体を動かす必要はないとのこと。それでも、1日8000歩ぐらいは歩いたほうがいいそうだ。 通常、10分ほど歩けば1000~1200歩。60分で8000歩弱になる。勤め人であれば、通勤でも1日4000~5000歩程度は歩くのだが、ゴールデンウィークなどの休日は会社に行かないため、歩く必要がなくなってしまう。